受賞速報3D・VRコンテスト、グランプリに大分県杵築市
2015年12月1日

受賞結果   2015/11/24掲載
 グランプリ
 「杵築市城下町地区のまちなみ提案確認モデル」
大分県杵築市
仮想建築コンペ-Build Live Japan 2015-の敷地、大分県杵築市城下町地区のまちなみを、点群データからVRモデル化し、提出案の3Dモデルをはめ込み市民に公開した。既存のまちなみと 提案された建築がどう調和するかが、分かりやすく表現され計画が身近に感じられると好評であった。まちづくりにおけるVRの有効性を示す事例である。
12ヶ所の課題敷地それぞれに作品が配置されていて、カ メラ位置「敷地01」~「敷地12」に移動することで各敷地を見ることができます。アニメーションを実行すると、街並み全体の俯瞰視点や作品内部も見るこ とができます。また、シミュレーション設定で「設計前」と「設計後」を選択することで作品の有無を切り替えることができます。
 準グランプリ 優秀賞
 「遺跡復元VR」
ソ.ラ.コンサルティング
昭和63年に発見された国史跡鴻臚館跡。福岡市中心部に位置し現在 も発掘調査が続いている。歴史的にも重要な史跡を復元整備する為の検討が有識者の間で行われ、VRは関係者への基礎資料として作成した。また、当時の様子 が目で見てわかる学習資料としても役立ち、資料館・行政HP上で市民に向けた広報に活用されている。
アニメーション「プレゼンテーション」を実行すると、鴻臚館跡の概要、歴史、復元イメージ等の一通りの説明を見ることができます。歴史の部分では時代ごとの規模の変化や建物形状の変化、復元イメージの部分ではかがり火などの夜間の景観イメージ等が表現されています。
 アイデア賞
 「VRを用いた地域住民への土石流対策事業に関する説明手法の提案」
三井共同建設コンサルタント株式会社 関西支社
近年、全国的に土石流被害が多発しており、砂防ダム等による対策の 推進が期待されている。ただし、事業化に際しては地域住民の理解が必要となるため、わかりやすい住民説明用資料の作成が重要となる。そこで、VRを用いた 土石流被害リスク、砂防ダムの概要等に関する住民にわかりやすい資料を提案した事例を紹介している。
アニメーション「現状」・「発生2」を実行すると、急傾 斜地での現状を確認し、実際に土石流が発生した場合の影響を見ることができます。アニメーション「工事施工後3」では、砂防ダムの設置について複数のタイ プが切り替えて表示されます。アニメーション「動画入り」を実行すると、動画を交えた説明を確認できます。
 エッセンス賞
 「東高瀬川改修シミュレーション2015」
京都市立伏見工業高等学校
私たちは、地域が抱える課題として東高瀬川の周辺環境の改善策を考 えています。今年度は景観面のみならず、防災と施工もプラスしたより現実的な改善案を出すために、河川断面より流量計算や周辺の道路幅から使用可能な重機 の調査をしました。そして河川断面を確保しながら地域の方々が集える空間を提案しました。
アニメーション(スクリプト)「東高瀬川 改善案 2015」の実行により、東高瀬川の近寄りにくく安全快適でない現状から、防災と施工を考慮した改善案とそこに至る過程を見ることができます。 検討のための流量計算や、周辺道路幅の実測の様子と通行可能な重機を確認できます。 改修案として、人が集まり水辺に親しめる散歩道の提案とそれを実現するための河川の2層式構造や、施工が簡単なデッキの提案などを見ることができます。
 審査員特別賞 地域づくり賞
NPO 地域づくり工房 代表  傘木 宏夫 氏
 「~いつかきっと帰りたくなる街づくり事業~
ドリームゾーン!淡路市夢舞台サスティナブル・パーク-コンパクトシティーを目指して-」

兵庫県淡路市役所
2000年に開催された淡路花博ジャパンフローラ2000の跡地の 活用のため、国営明石海峡公園に隣接する自然に恵まれた場所をVR化。パーク内の造成や景観イメージを分かりやすくし、パーク形成の過程の記録、企業誘致 活動等に利用する。職と住を一体化したコンパクトシティーの実現を目指し、医療・福祉ゾーン、企業誘致ゾーン、住宅・商業ゾーンをVRで表現している。
カメラ位置「全景01」「全景02」で計画地の全貌とサ スティナブル・パークを確認することができます。アニメーション「全体概要」を実行するとパーク内を一巡することができ、「地域商業住宅エリア」「福祉エ リア」「住宅エリア」「企業誘致エリア」のイメージ体験可能です。特に、丘から大阪湾を背景に街を見下ろす風景は非常にリアルです。
 審査員特別賞 セーフティ賞
道路・舗装技術研究協会 理事長 稲垣 竜興 氏
 「スマート技術体験シミュレーション」
ミツミ電機株式会社
車載用小型広角カメラやミラキャストを活用した車載システムのPR 用に作成された、体験型DS用のデータ。駐車場、住宅街、大通り、高速道路の各景観が表現され、カメラによる発進時の死角の安全確認や魚眼レンズによるア ラウンドビューを使った駐車支援システム、人の飛び出しや車線はみ出しに等に対する注意喚起システムの体験を行う。また、ミラキャストによりスマホの映像 をナビモニタに表示し、最新の地図がいつでも使用可能となるほか、スマホ内のコンテンツをそのまま楽しめるという内容も展示に盛り込まれた。
シナリオ「Cloud版体験デモ」を実行することで、スマート技術車載システムのイメージを体験できます。発車時や狭い路地、IC入口、駐車時等の各状況により、死角の安全確認や、人の飛び出し、周辺車両に関する注意喚起など、運転支援のイメージが表示されます。
 審査員特別賞 デザイン賞
日本大学 理工学部 土木工学科 教授 関 文夫 氏(審査委員長)
 「地下快速路設計業務」
中国交通運輸部公路科学研究院(RIOH)
8DOF-DSと連携して実験を行った中国南地方の実プロジェクト。トンネルの出入り口での、小半径曲線空間におけるドライバーの運転行為のログデータに基づいて、地下快速路の安全性及通過性を評価し、実際のプロジェクトの設計や施工段階へのアドバイスが行われている。
カメラ位置「Z9/Z19」、「交織区/交織区2」修正 後を選択すると、地下快速路のランプ接続のイメージを見ることができます。アニメーション「地下快速路」を実行すると、地下快速路の全景や内部走行イメー ジが確認できます。また、アニメーション「坑口影表現」を選択すると、特徴的なデザインの坑口や影のシミュレーションを見ることができます。
 ノミネート賞
 「漁港のある街並み景観VRシミュレーション」
株式会社創造技術
本VRは、「漁港のある町並み」の周辺地域を含めた景観VRシミュ レーションを作成したものです。町並みの景観VRシミュレーション作成することにより通学路、漁港周辺における道路状況等の視認性確認および天候、時間の 変化が可能となり今後の道路整備おける改良ポイントの抽出等に活用する基礎料となる。
アニメーション「Script1」を実行すると、俯瞰視点や路地の走行などを行い、町全体の様子を順番に見ることができます。カメラ位置には、漁港の様子、路地や交差点の様子、工事現場の様子などが設定されています。
 ノミネート賞
 「スマートインフラへの取組」
NSW道路安全センター/ウーロンゴン大学
Sydney市の南を走るPrinces Motorwayの3Dバーチャルモデル。このシナリオでは、CITシステムがどのように機能しているのかのデモが行えたり、インタラクティブな運転を体験できます。
Wollongongへ行くまでの下り道、トラックは速度40kph、左2車線での運転を制限されているが、その他の車両は速度80phで走行する。シナリオでは、次の状況を警告メッセージとしてトラックキャブの中に搭載されているディスプレイに表示する。
カメラ位置を順番に見ていくと、主要な交差点や立体交差 の状況を確認できます。また、アニメーション「MtOusley-Intro」を実行するとプロジェクト全体の紹介を見ることができます。シナリオを実行 すると、交差点や前方車両に対する警告等の警告メッセージを出す安全対策を体験することができます。
 ノミネート賞
 「名古屋市街VRシミュレーション -グリーンモビリティ社会の実現に向けて-」
名古屋大学
環境への負荷が少なく、安全かつ安心な交通手段及びシステムである グリーンモビリティ社会。その実現を目的とした研究用モビリティビークル・ドライビングシミュレータにおいて活用されるVRデータ。名古屋ICから名古屋 大学までの市街地を高精度に再現し、実験目的に合わせた各種シナリオ設定を行うことが可能。世界初(※)の6軸モーションを備えた4K3D表示対応 CAVE型ドライビングシミュレータでの走行により、臨場感溢れるVRシミュレーションを実現した。
※2015年6月現在、公開されているシミュレータとして。
名古屋ICから名古屋大学までの市街地をおよそ7kmに 渡り高精度に再現しています。アニメーションでは、インターチェンジ~上社JCT、東山公園~名古屋大学敷地内までをコンパクトに紹介しています。上り 坂、下り坂、緩やかなカーブが続いた山手グリーンロードを現地の通り再現している点も、見どころです。
 ノミネート賞
 「クローバー型インターチェンジの設計」
青島市政工程設計研究院
中国山東省青島市にあるジャンクション業務の検討にUC- win/Roadを用いてクローバー型インターチェンジの設計案をモデリングした。また、VISSUMの解析結果と連携し、周辺複雑な道路交通環境を再現 し交通信号の最適化も行い、複雑なジャンクション設計案の検討に活用した事例である。
カメラ位置を順番に見ていくと、巨大な立体交差の構造や周辺の建物、交差道路等を様々な視点で確認することができます。また、アニメーション「立体交差」を実行すると、俯瞰視点のほか、道路走行、遊歩道・歩道橋の歩行シミュレーションを見ることができます。

詳しくは、フォーラムエイトのウェブサイトで。

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