第7回 ナショナル・レジリエンス・デザインアワードの作品を発表
2020年10月27日

ノミネート作品

審査員の方々による厳正な審査の結果、合計8作品をノミネートいたしました。

  • 株式会社エポック設計

    トンネル動的地盤解析
    -坑口部の地震応答解析と覆工部の耐震照査-
    使用プログラム:動的有効応力解析 UWLC

    トンネル坑口部は、トンネルの出入り部にあたり、土被りが薄くなり、かつ山腹斜面からのすべり力も作用しやすいため、構造的に弱点となりやすい。本件は、地盤の地震応答解析を実施し、覆工部の断面照査を行った。地盤の地震応答解析は、土の非線形性を考慮したROモデルを用いた。土のひずみ依存性については、土木研究所の砂質土の標準的なモデルにならい、パラメータの同定解析を実施した。入力地震動は、道路橋示方書耐震設計で定められているレベル2地震動タイプ1の3波、タイプ2の3波について解析実行した。覆工部は、アーチ部、側壁部、インバート部に3分されるが、それぞれの断面を鉄筋コンクリート断面としてES sectionでモデル化し、曲率照査およびせん断耐力照査を行った。

  • 株式会社山栄設計事務所

    浄化センター水処理施設3次元FEM梁モデル
    -梁要素による円筒形タンクのモデル化と断面照査-
    使用プログラム:Engineer’s Studio®

    円筒形タンクのレベル2地震時における耐震照査を行った。震度法により地震力を算出し、限界状態設計法でRC断面の照査を行った。タンクの底版および側壁を梁要素(Mφ要素)を用いてモデル化した。底版および側壁には集中地盤バネを設定した。その結果、レベル2においても曲げ終局、せん断終局に関して、安全性が確認された。

  • 株式会社ジオフォーメーション

    JR近接施工影響解析(近接の盛土)
    -盛土施工にともなう地盤変形解析と対策工検討-
    使用プログラム:Geo Engineer’s Studio

    有明粘土・シルトの厚く堆積する(約18m)地盤で、駅舎ホームに隣接する周辺地盤を1.3m切土して盤を下げることとなった。地盤変形解析を行い、JRの軌道位置での変位量を求め、許容範囲(6mm以内)であるか、検討した。無対策で切土した場合はNGであるため、対策工として大別して4ケースを設定した。case1 土留め工、case2 地盤改良、case3 地中連壁、case4 鋼管矢板の4種類について変形抑制効果を確認した。その結果、case4 鋼管矢板が変形抑制にすぐれ、経済的であると判断された。

  • 株式会社日本水工コンサルタント

    既設水槽構造の2次元および3次元モデルによる耐震検討結果比較
    -モデル化の違いによる解析・照査方法の妥当性を確認-
    使用プログラム:Engineer’s Studio®

    水槽構造物の設計においては、実際の形状に対し、任意位置で輪切りにした2次元断面モデルとして検討を行う場合が多いが、その形状が複雑な場合や躯体寸法条件等から、そのモデル化が妥当なのか疑問視される場合がある。本検討においても当初は従来通りの2次元断面モデルで検討を行ったが、その後、提案型として実物通りに板要素を用いた3次元モデルを作成し、解析・照査することで照査結果にどのような傾向があるか比較を行い、モデル化の妥当性について確認した。

  • 内外エンジニアリング株式会社

    観測地震動による耐震性能照査手法の検証
    -実際の観測地震動を用いた頭首工の耐震性能照査結果と被害状況の比較検証-
    使用プログラム:Engineer’s Studio®

    近年耐震検討及び耐震化対策の需要が高まる中で、数多くの施設の中から耐震対策の要否や優先順位を決定するためには、まず各施設の耐震性能不足の程度を把握することが必要となる。その際、より実態に即して評価することが、耐震対策の効率的な実施やコスト縮減につながると考える。様々な工種で耐震設計の手法が確立されているが、頭首工の被災による検証実績は少ない。本報では、実際の観測地震動を用いて頭首工の耐震性能照査を行い、照査結果の損傷状態が実際の被災状況と整合するかを比較検証した事例を報告する。

  • 建設情報コンサルタンツ株式会社

    都市河川における浸⽔氾濫解析
    -⾬⽔流出による浸⽔氾濫解析の現況評価と対策⼯の検討-
    使用プログラム:xpswmm

    近年では、数十年に一度とされてきた降雨強度を上回る気象が度々発現し、各地で洪水被害が多発している。本解析では、確率年1/30の降雨強度式を用いて都市部における雨水流出氾濫解析を実施した。更に現況での解析結果より、複数の対策を講じたケースを検討し、その効果を評価した。なお解析は、1D(河川)/2D(平面)にて実施した。

  • 株式会社サンポー

    逆T式橋台CIMモデルによる鉄筋の干渉チェック
    -CIMモデル詳細度400での対応事例-
    使用プログラム:Allplan

    近年、耐震設計が進みRC構造物の鉄筋量が増大しているなか、土木構造物の設計・施工時は2次元図面が主として使われている。そのため、配筋を組み立てる際に予期せぬ箇所での干渉や、コンクリート打設時に粗骨材が通過しないなどの問題が起きる事もある。こうしたことから、設計時において、橋梁下部工を施工する際の複雑な配筋箇所における鉄筋干渉の把握、また干渉箇所に対する鉄筋組み立て時の対処方法を検討するための基礎資料作成を目的に、2次元図面を元に3次元のCIMモデルを作成した。

  • 株式会社荒谷建設コンサルタント

    既設の免震支承を活用した連続桁橋の耐震対策
    -免震支承が設置されている既設連続桁橋に対する耐震対策の追加検討-
    使用プログラム:Engineer’s Studio®

    本橋梁は、平成6年道路橋示方書に準拠して設計された、ポストテンション方式6径間連結T桁橋である。設計年度が比較的新しいことから、支承には鉛プラグ入りゴム支承すなわち免震支承が設置されているが、現行基準による耐震性能照査においては、照査を満足しない結果となっている。そこで今回は、既存の免震支承を有効活用しながら、照査を満足するための追加対策の検討を行うものとする。

ノミネート作品審査会の様子
  • フォーラムエイト東京本社セミナールームにてノミネート作品審査会を実施。
  • 審査員 左から、若井明彦氏、吉川弘道氏(審査委員長)、守田優氏

詳しくは、フォーラムエイトのウェブサイトで。

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