DRA-CADもBIM化?構造システムグループ3社がBIM対応戦略を発表
2013年7月2日

管理人のイエイリです。

構造システム建築ピボットFMシステムの3社からなる構造システムグループは、老舗CADの「DRA-CAD11」、一貫構造計算ソフト「BUS-5」、3次元で建物や住宅の省エネルギー計算を行う「SAVEシリーズ」、そしてファシリティー・マネジメント(FM)システム「建物レスキュー」など、数多くの3次元設計・計算ソフトやFM関連システムを開発、販売しています。

これらは最近のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)と大いに関係性の高い製品群ですが、これまでBIMの流れとは、一線を画している感がありました。

この構造システムグループが、長年の沈黙を破って、昨日(7/1)、「構造システム・グループのBIMへの取り組み」という本格的なBIM戦略を発表しました。

その中には、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

BIM対応の3年計画

 

も具体的に記されているのです。

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構造システム・グループのBIM対応ロードマップ(資料:構造システムグループ。以下同じ)

まず2013年度は既存ソフトをBIMデータ交換標準の「IFC形式」や構造モデルデータ交換標準の「ST-Bridge形式」に順次対応させてBIM連携を拡大していくほか、BIM対応の熱負荷計算ソフトをリリースする予定です。

2014年度は意匠、構造、設備向けや施設管理分野向けのBIM製品を発売し、2015年にはさらにBIM製品の対応分野を拡大させ、より高度なシミュレーションソフトへの展開を図るとしています。

構造システムグループだけでも、設計から解析・シミュレーション、文書管理と広範な製品群を持っていますが、同グループは自社内だけでBIM製品を完結させることなく、他社のBIM関連ソフトとも積極的に連携していく方針です。

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構造システム・グループのBIM戦略の考え方

同グループが目指すのは、他社のBIMソフトや外部システムと連携して、幅広い分野のデータ利用を可能にする

 

情報プラットフォームの構築

 

にあります。

一度入力した情報をその後の業務にフルに生かし、建築のライフサイクルに必要な情報を一元管理することで、建築の企画、設計から施工、運用までの建築ライフサイクル全体でデータを一気通貫でスムーズに利用できるようにすることを目指しています。

ある意味、BIM活用の中核的ポジションを狙う構想とも言えそうです。FMを含む建設ライフサイクル全体にわたる製品群を開発・販売してきた構造システムグループならではの大胆な戦略ですね。

同グループは福井コンピュータを中心に国産BIMソフトの連携を推進する「J-BIMソリューションネットワーク」にも参加しており、J-BIMとの相乗効果によってもBIM対応戦略の効果が期待できそうです。

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