管理人のイエイリです。
国産BIMソフトベンダーの福井コンピュータアーキテクトは9月14日、同社のBIMソフト最新版「GLOOBE 2017」(PDFリリース)に発売します。
その新機能がこのほど、明らかになりました。今回、力を入れているのは設備や構造との連携です。
設備との連携では、
ナ、ナ、ナ、ナント、
「3Dカタログ.com」のサイト
とダイレクトに連携し、メーカーから発売されている実際の建材や住宅設備のBIMモデルを設計に活用することができるのです。
「3Dカタログ.com」とは福井コンピュータドットコムが2016年4月にオープンした建材・設備のウェブサイトで、約100社、4500製品(今年4月時点)という膨大な数のBIMパーツが掲載されています。
リアルな市販製品を設計に使うことで、BIMモデルはよりリアリティーが増しますね。
このほか、BIMモデルデータの交換標準「IFC」で設備BIMのモデルデータをGLOOBEに取り込み、高速化と軽量化を行うこともできるようになりました。複雑なBIMモデルも、大幅なパフォーマンスの向上が期待できそうです。
構造との連携では、構造関係のソフトが多く対応しているデータ交換標準「ST-Bridge」によって配筋の断面リストが取り込めるようになりました。詳細な配筋情報も編集できます。
このほか、強化された機能としてはプレゼンテーション能力の強化があります。
Direct3D 11に対応したことで、
レンダリングなしで日当たり
シミュレーションができるようになりました。
レンダリングなしで建物内外の日当たりシミュレーションが可能に |
建物のBIMモデルをレイヤーやオブジェクト情報付きで3Dデザインソフト「SketchUp」に受け渡したり、Universal3Dファイルに書き出してPDFファイル上で動画再生したりする機能も搭載されました。
国産BIMベンダーらしい機能としては、ふすまなどの建具を面ごとに絵柄を編集し、オリジナル建具を作れる機能もあります。
今回のバージョンアップでは、BIMでの設計の中で繰り返し行われる作業を軽減し、運用効率を高めることを主眼にしたそうですので、操作性の向上も期待できそうですね。
気になるお値段ですが、年間使用料方式となっており、GLOOBE 2017が14万4000円/年(税別。以下同じ)、3Dカタログ.com連携は月額2000円が別途、必要です。
BIMソフトの機能拡張は、派手なものこそ少なくなりましたが、設計実務の生産性を向上させるものが増えてきているようですね。