管理人のイエイリです。
型枠大工やとび職など、知識と経験がモノを言う職人さんの仕事は、端から見ているだけでは、どんな内容なのかがよくわかりません。
何かの職人さんになりたくても、仕事の中身がわからないと、なかなか飛び込んで行きにくい面もありますね。また、元請け会社の新人技術者も、同じ現場で働く職人さんがどんな仕事をしているのかをよく理解しておく必要があります。
そこで、建設現場の「ものづくり」教育を行う富士教育訓練センターを運営する全国建設産業教育訓練協会は、インターネットを通じて建設職人の技能を学べる「建設技能トレーニングプログラム」、略して「建トレ」を制作し、このほど無料で公開しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
22職種の技能
を、eラーニング形式で学べるのです。(国土交通省のプレスリリースはこちら)
22職種について、それぞれ電子書籍形式のテキストが用意されており、パソコンでは「Internet Explorer」や「Firefox」などのウェブブラウザーで開いて見られるほか、電子書籍アプリ「ActiBook」(iOS版とAndroid版)でも読むことができます。
それぞれの職種について、構造物や材料、工具の名称や図面、現場での作業方法が、豊富な写真によって解説されているため、職人さんたちがどんな仕事をしているのかがよくわかります。
また、型枠大工やとび工、鉄筋工など8職種については、「職長編」も用意されています。
職場を束ね、指導する立場であるだけに、要所要所の解説は現場のプロ講師が登場するビデオを使い、現場での安全管理や品質管理などに対する心構えも、しっかりとたたき込まれるようになっています。
そして、「指導者編」として「指導者として適切な指導方法」というテキストが1冊、用意されています。
これは現場での部下とのコミュニケーションや「報告・連絡・相談(ほうれんそう)」をしない部下の指導方法、そして
ミスをしたときの注意の仕方
など、現場で働く人のモチベーションを上げるための理論や実践方法が、豊富なビデオで説明されています。
これは職人さんだけでなく、部下を持った人はぜひ一度、熟読してスキルを身につけておくことをおすすめします。
それから、多岐にわたる建設の各職種の内容を“見える化”し、理解する上でも、こうしたeラーニング教材は有効ですね。これだけの内容のものが、無料で公開されたことは、特筆すべきことです。