360度カメラでトンネル施工管理をテレワーク化! 安藤ハザマらがシステム開発
2020年9月7日

管理人のイエイリです。

山岳トンネル工事では、最前線の切羽での掘削工に続き、その後方では数百メートルにもわたりトンネル底面部分にコンクリートを打設する「インバート工」や、内壁を構築する「覆工」などの作業が行われます。

山岳トンネル坑内のイメージ図。掘削最前線の「切羽」(右端)に続き、数百メートルにわたり作業が続く(以下の資料:特記以外は安藤ハザマ)

切羽での掘削作業や後方のインバート工、覆工は、施工サイクルがそれぞれ異なるため、毎日、位置関係が変わっていきます。

ここで生産性に大きな影響を与えるのが、トンネル坑内に仮置きしてある重機や仮設備の位置です。これらの適切に管理していかないと、坑内でのちょっとした「移動のムダ」が積み重なって、非効率になってしまうからです。

そこで安藤ハザマ(本社:東京都港区)は、エム・ソフト(本社:東京都台東区)と共同で、山岳トンネル全線の坑内状況を可視化する「トンネルリモートビュー」を開発しました。

トンネル各部の状況を把握するために、

ナ、ナ、ナ、ナント、

360度カメラをクルマ

の屋根に載せて、トンネル現場全線を動画で記録するのです。(安藤ハザマのプレスリリースはこちら

山岳トンネル坑内のイメージ図。掘削最前線の「切羽」(右端)に続き、数百メートルにわたり作業が続く(以下の資料:特記以外は安藤ハザマ)●

システムは、上下左右360°方向を同時に撮影できる360度カメラと、トンネル坑内を走行するクルマ、車速センサー、そしてデータの変換や閲覧を行うパソコンで構成されます。

まずは、クルマに取り付けた360度カメラでトンネル坑内全線を走行しながら動画を撮影します。トンネル坑内ではGNSS(全地球測位システム)が使えないため、撮影位置は車速センサーのデータから走行距離を割り出すことで求めます。

そして専用ソフトにより、映像とトンネル坑内での位置をひも付けた360度動画のデータを作ります。

トンネル内の映像データの閲覧は、専用ソフトによって行います。動画配信サイトのように再生できますが、閲覧する位置は分や秒ではなく、

坑口からの距離

によって表されるので、必要な地点の映像を一発で 見ることができます。

専用ソフトで見た坑内の映像。画面下のカーソルは時間ではなく、坑口からの距離で映像の位置を指定できる

もちろん、360度カメラですので任意の場所から上下左右をすべて確認することができます。

坑口から247mの地点でトンネル軸線方向を見たところ

同地点でトンネル内壁方向を見たところ

この画像データはもちろん、ネットワークを通じて工事関係者と共有できますので、現場事務所だけでなく、本社や支店でもトンネル坑内の状況を確認できます。

このシステムによって、山岳トンネルの施工管理をテレワーク化することもできそうですね。日々変化する坑内の状況を把握しながら、重機や仮設備の置き場所の最適な場所を検討・変更することで、移動のムダもなくなり生産性向上の寄与しそうです。

また、エム・ソフトでは工事現場に複数のカメラを設置して、リアルタイムに現場の状況を確認できる「遠隔映像監視システム」もこのほど開発しました。

固定式のネットワークカメラのほか、スマートフォンやウエアラブルカメラといった作業員目線のカメラ映像も一つのモニターにまとめて表示し、オプションで動体検出や人物検知、アラート機能なども付けられます。

現場にある複数のカメラ映像をリアルタイムに中継する「遠隔映像監視システム」(資料:エム・ソフト)

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