管理人のイエイリです。
建設現場でおなじみの測量機器、トータルステーションは、計測地点に設置する「プリズム」を自動追尾する機能によって「1人測量」を可能にするなど、ひと昔前に比べると格段に進化してきました。
一方、測点の位置に当てるプリズムポールの方は、いまだに人間が気泡管を見ながら、垂直に保つ必要があるなど、手作業による不便が残っていました。
そこでライカジオシステムズ(本社:東京都港区)は、プリズムポールにまつわる“三つのお困りごと”を解決する、画期的な新製品「Leica AP20 AutoPole」を2022年5月末に発売することになりました。
このプリズムポールは、同社のロボティック・トータルステーションと合わせて使用するもので、
ナ、ナ、ナ、ナント、
世界初の傾斜補正機能
が搭載されたのです。(ライカジオシステムズのプレスリリースはこちら)
この機能によって、気泡管を見ながらポールを垂直に調整するための手間ひまが不要になります。
ポールの先端さえ測定点に付いていればよいので、ポールが傾いたままでもスピーディーに測量が行えます。極端な場合は、ポールを逆さまにして、高い場所の位置を測定することもできてしまいます。
二つ目の新機能は「ポールハイト機能」です。これまでは、ポールの長さを変えたとき、ソフトウエアにその値を手入力する必要がありました。
それが、この機能によって、ポールの長さを変えると、トータルステーションの制御ソフトと連携し、高さ情報が自動的に更新されるようになりました。
手間ひまがかかる再入力が不要になったうえに、ヒューマンエラーによる手戻りもなくなりそうですね。
三つ目の新機能は、複数のトータルステーションを使ったときに、
間違いロックを防ぐ
ための「ターゲットID」機能です。
これまでは複数のトータルステーションとプリズムを同時に使うと、関係のないターゲットを追尾したり、ロストしたりすることがありました。
そこでターゲットID機能によって、他のトータルステーションとの“混信”を防ぎ、目的のターゲットに間違いなくロックできるようになりました。
このプリズムポールによって、測量時にありがちな「垂直に立てるムダ」、「ポールの長さを入力するムダ」、「ロストを復旧するムダ」といったひと手間、ひと手間をなくすことができ、測量の生産性が格段に向上しそうですね。
「Leica AP20 AutoPole」は、2022年5月25日(水)~27日(金)、幕張メッセで開催される「第4回 建設・測量 生産性向上展(CSPI-EXPO)」のライカジオシステムズのブース(ブース番号:F-60)で展示されます。ご興味のある方はどうぞ。
また、下の動画は英語版ですが、1分で「Leica AP20 AutoPole」の使い方がサクッとわかりますよ。