現場上空の風速分布をLiDARで計測! 三菱、竹中、アクティオが生産性向上の新たな取り組み
2022年5月20日

管理人のイエイリです。

タワークレーンなど、高い位置で作業する大型建設機械は、強風や突風が吹くと作業を中断することが必要です。

また工事用エレベーターも、給電ケーブルが強風で絡まり、断線することもあります。

現場での作業を中断させずに生産性を高め、かつ安全に行うためには、現場上空の風速分布を正確に把握することが求められています。

しかし、地上数百メートルまでの風速を、風車などで測るのは現実的ではありませんね。

そこで三菱電機、竹中工務店、アクティオの3社は、“非接触”で現場上空の風速分布を測る実証実験を2022年3月2日と3日にアクティオ大阪DLセンター(大阪市住之江区)で行い、有効性を確認しました。

風速を測るのに使用したのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

ドップラーライダー

だったです。(三菱電機、竹中工務店、アクティオのプレスリリースはこちら

上空風速の計測に使用したドップラーライダー(左)と計測イメージ(右)(以下の写真、資料:三菱電機、竹中工務店、アクティオ)

上空風速の計測に使用したドップラーライダー(左)と計測イメージ(右)(以下の写真、資料:三菱電機、竹中工務店、アクティオ)

現場上空の風速(矢印の色)と風向(矢印の向き)分布を計測したイメージ

現場上空の風速(矢印の色)と風向(矢印の向き)分布を計測したイメージ

実証実験の様子

実証実験の様子

ドップラーライダとは、単一周波数のパルスレーザーによって大気中のちりや微粒子の動きを捉えることにより、数百メートル~数十キロメートル先の風速や風向をリアルタイムに計測できるものです。空港や風力発電施設などの気象観測にも使われています。

今回の実験では、上空40~250mの高さの風速と風向をリアルタイム測定し、平均、最大・最小、風速の高度分布などを可視化することができ、現場での風に関する様々な問題解決の可能性が実証されました。

気になるドップラーライダーの精度ですが、

風速0.1m/s、風向0.5度

と高いものでした。

三菱電機はドップラーライダーで得られた風況データを、直感的にわかりやすく表示・伝達する「風況データ利活用サービス」を提供し、現場監督や作業員の判断や意思決定を支援しています。

「風況データ利活用サービス」のサービスイメージ

「風況データ利活用サービス」のサービスイメージ

今後、現地の風況データを蓄積し、気象予報データとの相関を独自のAI(人工知能)技術「Maisart(マイサート)」に機械学習させて現地特有の風況予測を計算させることも可能になります。

このサービスは、三菱電機の建設業向けソリューションとして、2023年度中に提供開始を目指しているとのことです。

天候に左右されやすい建設現場の生産性向上策は、データやAIによって、風による「作業中断のムダ」を最小限に抑えるところまで進化してきたようです。

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