3Dプリンター住宅をキット化! セレンディクスが50m2用RC壁セットを330万円で販売
2026年1月5日

管理人のイエイリです。

鉄筋コンクリート(RC)造の住宅は、耐久性や耐震性に優れている一方、 「価格が高そう」「工期が長い」といったなじみにくさもあります。

さらに近年は、建設業界の人手不足や職人の高齢化が進み、RC造のような現場作業の多い工法は、コストの点でますますハードルが高くなっています。

最近は型枠工事が不要な建設用3Dプリンターを使って、RC住宅の低コスト化を図る取り組みもされていますが、一般の工務店や建設会社には普及はこれからというのが現状です。

3Dプリンターを使い、型枠なしで造形した壁部材の例(以下の写真:セレンディクス)

3Dプリンターを使い、型枠なしで造形した壁部材の例(以下の写真:セレンディクス)

こうしたジレンマを打破しようと、3Dプリンター住宅事業を手がけるセレンディクス(本社:兵庫県西宮市)は、2025年12月に画期的な新製品を発売しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

3Dプリンター住宅をキット化

し、壁部材のセット販売を始めたのです。(セレンディクスのプレスリリースはこちら

この壁部材は「serendix5シリーズ」というもので、50m2の建物用の場合10パーツからなり、作業手順書なども含まれています。価格は330万円~(税込)となっています。

同社が開発した2人世帯向け住宅「serendix50」や、大阪・関西万博の駐車場管理棟の建設に使われたものと同じ仕様になっており、建設用3Dプリンターを使い、工場で成形されます。(2023年8月3日の当ブログ参照

またオプションとして、キットには金属屋根や木造屋根も付けることが可能です。

3Dプリンターで造形中の壁部材

3Dプリンターで造形中の壁部材

能登半島地震の被災地である石川県珠洲市に建設した「serendix50」

能登半島地震の被災地である石川県珠洲市に建設した「serendix50」

大阪・関西万博の駐車場管理棟として建設された建物。serendix5シリーズと同仕様の壁が使われている

大阪・関西万博の駐車場管理棟として建設された建物。serendix5シリーズと同仕様の壁が使われている

この壁パーツを現場に搬入して組み立てるだけで、3Dプリンター製の住宅や建物が出来上がるのです。そのため、躯体部分の標準工期は延べ約24時間(実質3日間)と、極めて短くなっています。

ただ、施工は施主が自ら工務店や専門工事会社に依頼することが前提となっています。電気工事や給排水工事などは専門会社に依頼し、内装工事などは施主自身のDIYで完成させる「ハーフビルド」も可能です。

そして注目すべきは、建設できるのは50m2の住宅に限らず、施主の要望に応じて最大200m2まで

平米数を拡張できる

ことです。

壁部材をパーツ単位で構成しているため、壁の数量を増減することで建物の大きさを調整できるのです。

従来のRC住宅は設計から施工までを一括で請け負うのが普通でした。しかし今回は、3Dプリンターで製造した壁部材を、価格を明示した商品として提供しています。

RC建築を「工事」ではなく、RCの「壁だけ」を商品として販売することで、RC建築そのものの売り方を変えようとしている点でも注目されますね。

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