ARで現場を見える化!「セカイカメラ」のような維持管理システムが登場
2012年3月9日

管理人のイエイリです。

iPhoneやAndroidなどの携帯端末のユーザーなら、「セカイカメラ」というアプリをご存じの方も多いでしょう。付近のビルなどを携帯端末搭載のカメラを通して見ると、お店の名前やオススメメニューなどが風景に重なって表示される便利な機能を持つアプリです。

日立ソリューションズは、これと同じような方法で維持管理業務が行えるシステムを開発しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

現場映像に管理情報を重ねて

 

表示できるシステムなのです。

これは今日(3/9)から発売される「現場『見える化』システム」というもので、Android端末を対象に開発されました。端末に搭載されたGPS(全地球測位システム)の情報からカメラの位置や方向を割り出し、GIS(地理情報システム)上に表示するとともに、AR(拡張現実感)技術を使って現場の映像に管理対象物などの情報を重ねて表示できるのが特徴です。

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「現場『見える化』システム」の画面(写真・資料:日立ソリューションズ。以下同じ)

作業現場から管理対象物に関するメモや画像、動画も業務システムに入力できます。作業記録のほか、作業現場で感じた気づきなども手軽に入力できるので、これまでなかった詳細な情報を収集しやすくなります。

さらに入力された情報は、本部や他の現場から即時に共有することができるため、現場の情報や作業の進ちょく状況をリアルタイムに共有できます。作業現場と本部が連携することで、設備管理や営業活動、地域の情報収集、物件調査業務などにおいて迅速な判断や対応を支援できます。

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「現場『見える化』システム」の概要

例えば、電柱などの屋外設備の維持管理業務に活用すると、設備管理台帳を持ち出すことなく、工事対象の電柱に関する図面や管理台帳などの詳細情報をAndroid端末から確認できるので、作業に集中できます。

修繕結果の写真や作業報告書の登録も同じ画面上で行えるので、報告書作成の作業負担が減り、設備管理業務を効率化できます。

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樹木管理業務での使用例

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電力会社の設備の保守点検に使用したイメージ

気になるお値段ですが、Android端末ライセンス価格(税込み)として

 

1端末3万1500円

 

とのことです。GISシステムとして、同社が独自に開発した「GeoMation」が別途必要になります。

セカイカメラのように、維持管理作業ができると楽しい上、図面との照合ミスや入力ミスも少なくなり、生産性も高まりそうですね。さらに建物や埋設管などのBIMモデルが重なって見えるようになると、維持管理分野に革命が起こりそうです。

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GISには「GeoMation」を使用している

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