まるでBuild Live状態!新菱冷熱工業の新入社員がBIM特訓
2012年3月12日

管理人のイエイリです。

新菱冷熱工業と言えば、BIMの仮想コンペ「Build Live Kobe 2011」などにも積極的に参加しているチャレンジャブルな設備工事会社として知られています。

先日、東京・四谷にある本社を訪れたところ、ある部屋にはパソコンのモニターがびっしりと並び、昨年入社した44人の新入社員が黙々と何かの設計課題に取り組んでいるようでした。

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数十台のモニターが並ぶ新菱冷熱工業本社の1室で設計課題に取り組む昨年の新入社員(写真:家入龍太。以下、同じ)

えー、こんな季節に「Build Live」コンペが開催されているのかと思いきや、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

BIMの社内教育中

 

だったのです。

4人ずつ、11のチームに分かれた新入社員は、同社が開発したBIM対応の設備設計CAD「S-CAD」を駆使して、あるビルの熱源機械室の施工図を作成する実習を行っています。

実は、この機械室は同社が過去に手がけたもので、“本番”でも数人の技術者が1カ月くらいかかって行うほどの設計です。難易度から言うと「中級レベル」とのこと。新入社員も同様に1カ月かけて取り組んでいます。

特訓とは言え、各チームはメンバー同士で声をかけたり、大型モニターの前に集まって会議を開いたりと、ワイワイガヤガヤな雰囲気は、まるで「Build Live」コンペ状態そのものです。

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メンバー同士で声を掛け合いながら作業(左)。大型モニター前では会議が進行中(右)

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2Dと3Dを連動させながら設計中(左)。本格的な施工図(右)

彼らを指導している講師は、「施工図教育センター」のベテラン技術者11人です。同社でS-CADの活用を促進するために作られた「施工図推進センター」のメンバーに、首都圏で活躍している技術者を合わせて作った社内教育部署です。

その指導にも、熱い情熱が感じられます。というのも、新入社員が作成中の図面は、

 

真っ赤になるまで添削

 

し、ベテランのノウハウをたたき込んでいるからです。

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図面を添削中の講師陣

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添削された図面の例。ベテラン技術者のノウハウが詰まっています

昨年入社した新入社員は、現場で半年の実習を行った後、12月から本社で3カ月かけて、BIM教育を受けています。チームによる実習方式の訓練は、とても成果が上がっているそうです。

将来は、現場で自らBIMを駆使して施工図を描き、手戻りや変更が生じがちな設備工事の生産性を「フロントローディング」によって高めていく体制に変えていくとのこと。彼らの後ろ姿に、頼もしさを感じました。

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