管理人のイエイリです。
上下水道やガス、電力など地下埋設インフラの新設や補修を行う際、手間ひまがかかるのは既存埋設物の有無や位置を正確に把握することです。
各施設の台帳や図面があっても、工事を行う前には現地でインフラ管理者が立ち会って試掘を行う必要があるからです。
この作業を効率化するため、日立製作所と応用地質は2021年12月に、「地中可視化サービス」の提供を始めました。ユーザーからの注文に応じて地中調査の実施や、これまでの調査結果をWEBブラウザー上で見られるサービスです。(2021年12月10日の当ブログ参照)
この事業をさらに本格化するため、日立製作所はNTTインフラネット、アイレック技建、そして応用地質と、地下埋設物の調査データ活用市場の拡大検討に関する覚書を2024年1月に締結しました。
地下インフラの地中レーダー探査や既存図面などを、
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIM/CIMデータ化
して、全国の地下埋設インフラ事業者に提供する事業を目指しているのです。(日立製作所のプレスリリースはこちら)
今回の覚書は、インフラ事業者の目線で地下埋設インフラデータの活用方法を検討するものです。
地下埋設物の調査データの活用方法や、データ活用時の適切なコストやリードタイムの検討、ユースケースの整理を行い、全国のインフラ管理者への提案活動を行って、データ活用の導入促進などをめざします。
日立製作所と応用地質は地中可視化サービス、NTTインフラネットは
無電柱化の推進
無電柱化の推進やICT活用による課題解決、アイレック技建は非破壊探査と、それぞれ強みを持ち寄って市場の拡大を図ります。
国土交通省は2021年度から新たな「無電柱化推進計画」に取り組んでおり、5年間で約400kmの無電柱化に着手するとともに、約2割のコスト削減や事業期間の半減を目指しています。
地上では国交省や地方自治体などによる点群データの公開が進みつつある中、地下埋設管の正確なBIM/CIMデータを提供するサービスは、地下埋設インフラ工事のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を大きく後押ししてくれそうですね。