管理人のイエイリです。
マーターポートが開発、販売する3Dスキャンカメラ「Matterport Pro3」は、高性能LiDARセンサーと360度カメラを組み合わせて、室内や屋外の構造物などを手軽に3D計測し、デジタルツイン(デジタルの双子)を作れる装置として人気を集めています。
3Dレーザースキャナーのように、三脚に据え付けてぐるりと旋回しながら周囲をスキャンしていきますが、1カ所当たりスキャン時間は20秒以内ときわめて短時間なのが特徴です。
その半面、1回のスキャンで取得できる点群データの数は80万点と、3Dレーザースキャナーに比べて粗いという面もありました。
そこでマーターポートはこのほど、Pro3用に
ナ、ナ、ナ、ナント、
高密度スキャン機能
を開発し、ベータ版としてリリースしたのです。(マーターポートのプレスリリースはこちら)
Pro3による計測で、従来の「標準密度」だと計測時間が1カ所当たり20秒以内、点群数は80万点でした。
それが、今回、開発された新機能では「中密度」だと1カ所当たり45秒以内、150万点、「高密度」だと2分以内、500万点と、点群数は6倍以上になったのです。
一般的な3Dレーザースキャナーに比べると、まだまだ点群数は少ないですが、Matterport Pro3の価格は三脚などを含めた一式で150万円程度なので、この程度の密度で点群が取れれば十分という方にはコスパ的にもお得でしょう。
このほか、マーターポートは最近、
不動産向けプラグイン
を各種リリースし、デジタルツイン画面内への方位マークの表示や、部屋の面積や寸法の自動表示、CAD図面作成のオンライン発注などが含まれています。(マーターポートのプレスリリースはこちら)
このほか、同社は生成AI(人工知能)を活用して、デジタルツイン内の空間を自動で再設計するプロジェクト「Genesis」も進めており、建物内をスキャンして写り込んだ家具や物を“清掃”する機能などを開発しています。
こちらは今年の後半にベータ版をリリースする予定とのことです。いよいよ生成AIを3D設計にも活用できる時代がやってきそうですね。