管理人のイエイリです。
今週からアメリカのサンフランシスコを取材で訪れています。過去数年にわたるAIA(アメリカ建築家協会)の取材でなじみになったBIMプレーヤーも、この周辺に何人かいます。
「イエイリが来たことだし、この機会に飯でも食おうか」、ということで来てくれたのがAIAでBIMを推進する「TAP」という研究グループの中心的メンバーであるカルビン・カム(Calvin Kam)さんと、トニー・リネラ(Tony Rinella)さんです。
この1年間にあったことをお互いに話しているうち、彼らが取り出した名刺は同じデザインで「bimSCORE」というロゴがありました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIMの総合コンサル事業
を始めたというのです。
カルビン・カムさん(右)と、トニー・リネラさん(左)さん(左写真)。彼らが取り出した名刺(右写真)(写真:家入龍太) |
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BIM活用コンサル事業を行う「bimSCORE」のホームページ(資料:bimSCORE) |
この事業は建物のオーナーや設計事務所、建設会社などがBIMを活用する際のゴールをきちんと設定し、その実現に向けてBIM活用の実態を測定し、正しい方向に進むためのアドバイスを行うものです。
カルビンさんは「この事業はBIM活用の“GPS”のようなものです。目標と違った方向にBIMが進んでいる場合、目的地をはっきりさせて方向修正のためのアドバイスを行います」と説明しています。
BIM活用を成功に導くノウハウは、カルビンさんがスタンフォード大学のCIFEという建設関連の研究センターのスタッフとともに実際のデータに基づき、開発したそうです。そのため、事業に関わるスタッフにもスタンフォード大学関係者が多く参加しています。
「bimSCORE」の事業イメージ。建物のライフサイクルにおけるBIM活用の目標を設定し、活用実態を測定しながらゴールに向かって導いていくプロセスを医療にたとえて説明している(資料:bimSCORE) |
BIM活用実態の診断結果の例(資料:bimSCORE) |
活動を始めてからすでに約30件のBIM活用プロジェクトの事例データが集まっており、その結果は随時、データベースに蓄積されています。
この事業は米国だけでなく、アジアなどにも拠点を設け、
グローバルなビジネス展開
を目指しているとこのとです。
カルビンさんたちは、今年5月に米国ワシントンDCで開催されるAIA全米大会でもbimSCOREについて発表する予定です。私も取材に行く予定ですので、しっかりフォローしていきたいと思います。