iPadで仮想観光!無料アプリ「VR安土城」がついに公開
2013年4月8日

管理人のイエイリです。

昨年(2012年)11月7日、当コーナーの記事で滋賀県近江八幡市が昔の安土城をバーチャルに復元する「バーチャルリアリティー安土城プロジェクト」を進めていることをお伝えしました。

バーチャルリアリティー(VR)などの技術を使って、iPadやiPhoneでかつて栄華を誇った安土城を現地で見られるようにするものです。

それから約5カ月、一般人も体験できる日がついにやって来ました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

無料アプリ「VR安土城」

 

が公開されたのです。ダウンロードはココからできます。

iPhone 3GS、iPhone 4、iPhone 4S、iPhone 5 および iPad 互換 iOS 5.0 以降に対応しています。早速、iPadにダウンロードして起動させてみました。

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Apple Storeに設けられた「VR安土城」のサイト(資料:Apple Inc.)

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iPadにインストールして「VR安土城」を起動したところ(写真:家入龍太。以下同じ)

本来、このアプリは安土城の周辺に指定してある12カ所のビューポイントまで行って使うために作られています。ビューポイントから見ると、かつての安土城の3Dモデルがあたかもそこに建っているかのように見えます。

しかし、安土城から離れた場所にいる人にも「浄厳院(じょうごんいん)」だけがおまけのビューポイントとして用意されており、現地に行ったような風景が楽しめます。360°パノラマ写真を見るように、浄厳院の建物や石垣などの風景は非常にリアルです。

iPadの向きを変えてみると、それに連動して風景も動き、遠くに安土城がかすかに見える向きがあります。知っていないと分かりにくいですが、画面上に点滅するマーカーが建物付近に表示されるので、だれでも見つけることができます。

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緑色のピンが浄厳院。ここをタップすると現地に行ったつもりの風景が楽しめる

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浄厳院周辺の風景はとてもリアル
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iPadを右に旋回させると石垣の向こうに安土城が見えた
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iPadを下に向けると今、自分がどの方向を見ているのかが表示される

点滅するマーカーをタップすると、その建物などの解説画面が表示されます。ガイドブックや地図などと照らし合わせる必要がないので、とても楽に観光でき、短時間で様々な知識が得られそうです。

浄厳院からの安土城は、「チラ見」できるだけなので、早く現地に出掛けて近くで見てみたくなります。ユーザーを行動に導く、うまい見せ方ですね。

このアプリは、安土城を見るだけでなく、周辺の町歩きを楽しむことも大きな目的です。12カ所のビューポイントは近江八幡駅から安土城や西の湖の湖岸など広い範囲に設置されています。気がつかないうちに町中を踏破してしまいそうですね。

町の観光を楽しめるように、アプリの「Q&Aコーナー」には、「ツアーやモデルコースはあるの?」「おいしいものはあるの?」といった質問にも丁寧に回答しています。

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アプリの「Q&Aコーナー」。アプリの使い方のほか、観光関係の質問にも回答している

残念ながら、今回のアプリは拡張現実感(AR)が導入されていないので、現地の風景と重ねて見ることはできません。しかし、まだまだ続編は出てきそうです。「Q&Aコーナー」を見ると、

 

AR安土城や高精度型VR

 

のアプリが企画中と、予告しているのです。これらのアプリが登場すると、実際の風景に重ねて安土城を見たり、安土城の内部を見たりできるようになるそうです。

「VR安土城」シリーズが充実することで、近江八幡市を訪れる観光客も増えそうですね。iPadを使った新しい町おこしの手法としても、注目したいと思います。

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