管理人のイエイリです。
建設現場の施工管理では、QCDSEが基本だと言われてきましたが、この中でも「S=安全」だけは、なかなかBIMとの相性がよくありませんでした。
特に足場はその代表例です。 足場に関する安全情報といえば、法令、指針、社内基準、災害事例集などが別々に存在し、しかも分量も多くあります。
BIMで3Dモデルは作っている。でも安全については、結局紙やPDFを横に並べて確認する必要がありました。
そこで足場の施工サービスを提供するダイサン(本社:大阪市中央区)は、足場のBIMと安全情報の分断を埋める試みとして、
ナ、ナ、ナ、ナント、
安全情報を3D空間
でわかりやすく提供する「仮設8D BIM」サイトを公開したのです。(ダイサンのプレスリリースはこちら)
「仮設8D BIM」サイトには、建設現場でよく使われる枠組足場と手すり先行システム足場(くさび緊結式足場) の2種類の足場BIMモデルが表示され、足場の端部、外周部、作業床、脚部、壁つなぎなど、災害が発生しやすい部位ごとに三角形のリスクポイントが表示されています。
それぞれのリスクポイントをクリックすると、各部の設計・施工に注意すべき点が、LOD(詳細図)や法令、強度計算、災害事例など8つのカテゴリーに分けて、ワンストップで表示されます。
枠組足場では16のリスクポイント、手すり先行システム足場では26のリスクポイントが整理されており、それぞれ8カテゴリーずつ、全体としては数百項目規模の安全衛生情報が体系化されています。
安全情報の入り口となる索引を、文章や表ではなく、3D空間上に設けたことで、「足場の端部は、強風による倒壊を防ぐ仕組みが必要だな」といったことを視覚的に見落とさずに、チェックしていけるのです。
また、モデル連動ではありませんが、強度計算システムも付いており、足場の幅や層数、積載荷重などを入力すると、OKかNGかを判定し、積載荷重の低減などの対策を検討できます。
つまり「仮設8D BIM」はBIMソフトではなく、足場の安全に関する情報の
立体的な逆引きサイト
のようなものなのです。
現場での現実的な使い方としては、施工者が自分の施工計画用BIMモデルを表示しながら、別画面で仮設8D BIMを同時に開き、危険ポイントやその根拠を確認していく、という運用が想定されます。
図面と安全基準書を突き合わせていた作業が、 「BIMモデル × 立体辞書」 に置き換わるイメージです。
若手技術者にとっては、「どこを見るべきか」を学ぶ教材になりますし、ベテランにとっては安全計画のチェック漏れを防ぐための参照資料にもなります。
今後は仮設工業会の新ヒヤリ・グッジョブ報告アプリ「KATETOS」と連携し、ヒヤリ・ハット事例も表示できるようにするほか、メタバース(仮想空間)でのアバターによる安全教育への拡張・展開も検討しているとのことです。
協力会社との安全協議でも、3Dで説明できる効果は大きいでしょう。 安全を自動判定するのではなく、安全を考えるための視点と情報をBIM上に集約する。
このわかりやすさが、仮設8D BIMの一番の価値だと感じます。
























