BIM仮想コンペの結果発表!優秀賞は芝浦工大と前田建設工業。そして来年は?
2013年10月28日

管理人のイエイリです。

9月30日の午後1時から100時間にわたって開催されたBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)による仮想コンペ「Build Live Japan 2013」(主催:IAI日本、以下BLJ2013)の表彰式が10月25日、東京・有明で行われた建築イベント「ArchiFuture2013」の中でありました。

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BLJ2013の表彰式(写真:家入龍太。以下同じ)

審査の結果、優秀賞に輝いたチームは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

Guppyとスカンクワークス

 

の2チームに決まりました。

Guppyは芝浦工業大学システム理工学部環境システム学科 澤田研究室のチームで、デザインプロセス賞も受賞しました。また、スカンクワークスは前田建設工業のチームで、BIMフロンティア賞とBuildingSmart大賞も受賞しました。

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優秀賞、デザインプロセス賞を受賞した「Guppy」の発表

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「Guppy」の作品
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優秀賞、BIMフロンティア賞、BuildingSmart大賞を受賞した「スカンクワークス」のリーダー、瀧田亮輔さんの発表
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「スカンクワークス」の作品

このほか東北工業大学許雷研究室に環境設計賞、東京都市大学デザインマネジメント&インテリアプランニング研究室にプロジェクトデザイン賞、そして芝浦工大のもう一つのチーム「Rabbits」にBIMプランニング賞が贈られました。

また、副賞としてタブレットパソコン(レノボ・ジャパン)やモバイルワークステーション(日本ヒューレット・パッカード)、LEGO・Architecture(オートデスク)、ADS-BT(生活産業研究所)、ハンガリーの高級お菓子(グラフィソフトジャパン)、Remote Guideware(構造計画研究所)、豪州産紅白ワイン(エイコネックス ジャパン)、施工図作成マニュアル空調設備編(設備システム研究会)といった豪華賞品も贈呈されました。

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環境設計賞を受賞した「東北工業大学許雷研究室」

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プロジェクトデザイン賞を受賞した「東京都市大学デザインマネジメント&インテリアプランニング研究室」
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BIMプランニング賞を受賞した「Rabbits」
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タブレットパソコンやモバイルワークステーションなどの豪華副賞も

今回の課題は、神奈川県川崎市に実在するマンション、「宮崎台ビレッジ」(114戸)を、180戸以上にして建て替えるという難易度の高いものでした。このマンションは2009年に開催された「Build Live Tokyo 2009 II」(以下、BLT2009II)でも課題として取り上げられました。

審査では、テレビ会議システムが導入され、審査員に対し各チームがプレゼンと質疑応答を行いました。審査のポイントは、建物のコンセプトをどのように決め、形にするかということだったようです。

優秀賞の「Guppy」はグーグルアース上に設計中の建物を3Dで公開しながら、住民や近隣住民、施工者などに扮したスタッフから意見を集め、それをもとに設計を修正するという作業を4回も繰り返し、そのコンセプトがBIMモデルとして具現化されたことが評価されました。

また、「スカンクワークス」はBLT2009IIの時に作成したBIMモデルを再検証し、さらに快適性の高い中庭や通風性のよい住戸、生物多様性の追求などを行い、完成度の高い作品を完成させました。

今回は参加チームが5チームと、これまでのBIM仮想コンペ史上、最も参加チームが少ない結果となりました。そのため、授賞式会場もやや空席が目立ちました。

では、次回はどうするのかというと、既に着々と準備が進んでいるようです。

来年は、

 

沖縄の敷地で開催

 

するそうです。

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2014年は沖縄での開催が予告された

BIM仮想コンペは以前、企業の名誉をかけた「競争」という色彩が強かったですが、最近は各チームともあまり勝負にはこだわらず、各自の課題を設定して「教育訓練」を重視した参加になってきているようです。

また、BIMで建物のデザインや設計を行うことは当たり前となり、どのようなプロセスでデザインしたのがより重視されるようになりました。

来年は沖縄という地で、魅力的な課題が出されることを期待したいですね。過去に参加したチームや未経験のチームも、次回はBIMの練習のつもりで気軽に参加してみてはいかがでしょうか。

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