吊り荷もブラブラ!重力を見える化する「6次元CAD」のリアルさ
2014年10月8日

管理人のイエイリです。

BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)やCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)は、建物や土木構造物を3次元モデルで表します。

さらに時間軸を加えてアニメーション的な表現を行うことを「4次元」、コスト軸を加えてお金のシミュレーションを行うことを「5次元」と言ったりします。

土木の専門誌、「日経コンストラクション」の2014年9月22日号の27ページには、大分市の技術士事務所「Daily CAD」の広告が載っていますが、そこには「6次元CADTM」という言葉が載っています。

「日経コンストラクション」2014年9月22日号に掲載されたDaily CADの広告

「日経コンストラクション」2014年9月22日号に掲載されたDaily CADの広告

5次元を超えた「6次元」とは、いったい、どんなものなのかを確かめるため、同事務所のウェブサイトを見てみました。そこでわかったのは、6つめの次元として、ナ、ナ、ナ、ナント、

 

重力の影響

 

を考慮したシミュレーションということだったのです。

YouTubeに公開されているDaily CADの動画のなかには、レオナルド・ダ・ビンチが開発したクレーンの動きをシミュレーションしたものが載っていますが、まさしく「6次元CAD」の特徴をよく表しています。

荷物を吊り上げてクレーンのブームを旋回させると、吊り荷はブームに遅れて動き出し、振り子のようにブラブラと揺れます。その様子がとてもリアルに再現されていました。

荷物を吊り上げてブームが旋回すると、吊り荷が遅れて動き出す(以下の資料:Daily CAD)

荷物を吊り上げてブームが旋回すると、吊り荷が遅れて動き出す(以下の資料:Daily CAD)

ブームの旋回中も吊り荷はブラブラと振りのように揺れる

ブームの旋回中も吊り荷はブラブラと振りのように揺れる

荷下ろし地点でも揺れる吊り荷

荷下ろし地点でも揺れる吊り荷

荷下ろし完了時。ワイヤがたるんでいるのも再現

荷下ろし完了時。ワイヤがたるんでいるのも再現

普通の「4次元」によるシミュレーションでは、クレーンのワイヤは垂直のまま吊り荷とクレーンが一体化して動くアニメーションが作られることもあります。

一般的な「4次元」によるクレーンのアニメーション。クレーンと吊り荷が一体化したように動く

一般的な「4次元」によるクレーンのアニメーション。クレーンと吊り荷が一体化したように動く

これに対し、重力の影響を考慮した「6次元CAD」でのシミュレーションを見ると、作業員の安全や車両などとの接触防止のためには

 

余裕を持った空間

 

が必要であることをイメージできます。

6次元CADでは固体だけでなく、水の落下など流体のシミュレーションもできるようです。

まずは、リアルなクレーンの動きをご覧ください。

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