管理人のイエイリです。
数年前から原子力発電所の復旧工事などを行う遠隔作業ロボットが開発されています。しかし、緊急時には、どうしても人間による迅速な作業が必要となることも多くあります。
こうした状況に対応するため、三菱重工業は日本原子力発電と共同で、作業員の力を補助するパワーアシストスーツ(以下、PAS)を開発しました。
物を持ち上げる際などには、
ナ、ナ、ナ、ナント、
約40kg分の重さを補助
することができるのです。
このPASを着用すれば、原子力災害時などに被ばく低減効果の高い重遮へいスーツを装着して、遠隔ロボットで自体を現場に搬入する作業や、非常用電源などの運搬などを作業員が行いやすくなります。
PASの本体は、ベースとなる下半身パーツと、作業目的に応じた上半身パーツに分かれており、これらを組み合わせることで様々な作業に対応できます。人間とPASは腰部と足部だけで固定する構造を採用しました。
制御には足裏の力センサー信号を利用し、作業員の動作を適切に読み取り、動作を妨げないようにアシスト制御を行います。
PAS本体の質量は39kgで、リチウムイオン電池を使い、連続2時間の稼働が可能です。歩行速度は無負荷時で時速4.5km、最大負荷時で同3.0kmです。
小型、軽量ながら、強力なアシスト力を実現できたのは、
原子力向けロボット用
の小型・高出力モーターと小型基板を採用したためです。
このPASは今日(12月2日)~12月5日まで東京で開催される「2015国際ロボット展」で出品・展示されますので、ご興味のある方は実物をご覧ください。
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