計測は1日!ドローンと3Dスキャナーで「開拓の村」を3Dモデル化
2015年12月3日

管理人のイエイリです。

札幌市厚別区には、北海道の開拓当時の建物を移設、復元した「開拓の村」という野外博物館があり、札幌駅の前身である「旧札幌停車場」や、昔の北海道庁である「旧開拓使札幌本庁舎」などの文化財が保存されています。

しかし、建物の図面は全部そろっておらず、今後の補修には建物のデータが必要です。また、身障者は施設の中まで詳しく見られない場合もあります。

こうした課題を解決するため、札幌市中央区の岩崎は、開拓の村全体をドローン(無人機)と3Dレーザースキャナーで計測し、3Dモデル化することに成功しました。

ドローンと3Dレーザースキャナーによる計測で作られた「開拓の村」の3Dモデル(以下の資料、写真:岩崎)

ドローンと3Dレーザースキャナーによる計測で作られた「開拓の村」の3Dモデル(以下の資料、写真:岩崎)

その計測は

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

わずか1日で完了

 

させることができたのです。

これだけの短時間で計測できたのは、広い範囲はドローンによる空撮写真で、建物の外壁や内部は3Dレーザースキャナーでと、計測手段を効率的に使い分けたためです。

敷地全体はドローンによって計測

敷地全体はドローンによって計測

ドローンからの空撮写真

ドローンからの空撮写真

ドローンで撮影した空撮写真から敷地の点群データを作成

ドローンで撮影した空撮写真から敷地の点群データを作成

建物の外壁などは3Dレーザースキャナーで計測

建物の外壁などは3Dレーザースキャナーで計測

3Dレーザースキャナーで計測した建物内部の点群データ

3Dレーザースキャナーで計測した建物内部の点群データ

もし、3Dレーザースキャナーだけを使っていたら、計測には数日はかかっていました。

さらにドローンを使ったメリットとしては、3Dレーザースキャナーでは難しい建物の屋根形状を計測できたことです。

そして、ドローンの空撮写真から

 

屋根の点群パーツ

 

を作り、3Dレーザースキャナーの点群と合体させることで、建物を完全に

ドローンによる空撮写真から作った屋根の点群パーツ

ドローンによる空撮写真から作った屋根の点群パーツ

ドローンと3Dレーザースキャナーの点群を合体させて作った旧札幌停車場の3Dモデル

ドローンと3Dレーザースキャナーの点群を合体させて作った旧札幌停車場の3Dモデル

旧開拓使札幌本庁舎の3Dモデルもよくできています

旧開拓使札幌本庁舎の3Dモデルもよくできています

ドローンと3Dレーザースキャナーのいいとこ取りをすると、このような大規模な施設も、短時間で計測し、リアルな3Dモデルが作れるようになりました。今後、歴史的な建物や土木施設の3Dモデル保存に拍車がかかりそうですね。

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