緊急時の無人化施工オペレーター!フジタの「ロボQ」がタフに進化
2017年3月3日

管理人のイエイリです。

フジタの簡易遠隔操縦装置「ロボQ」は、1999年に同社と国土交通省九州技術事務所が共同開発したオペレーター型のロボットです。

このロボがすごいのは、どこでもある普通の建設機械に座らせるだけで、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

無人化施工が可能

 

になるというところです。

地震や火山噴火などの災害時に緊急の無人化施工を行うとき、このロボットさえ現地に運べば、近くで調達できるバックホーなどが無人化施工用の建機に早変わりするので、便利ですね。

このほど、このロボQが18年ぶりに進化して、「ロボQ II」という新バージョンが登場しました。

従来の「ロボQ」と、今回開発された「ロボQ II」(以下の写真、資料:フジタ)

従来の「ロボQ」と、今回開発された「ロボQ II」(以下の写真、資料:フジタ)

「ロボQ II」による無人化施工で測量作業を行った例

「ロボQ II」による無人化施工で測量作業を行った例

ロボQ IIは2015年度の国土交通省と経済産業省が主催した「次世代社会インフラ用ロボット開発・導入の推進(災害応急復旧技術)」の現場検証で高い評価を受けました。

現在は長崎県島原振興局の「雲仙地区地域防災対策総合治山工事」で、無人化施工に活用されています。

最近、頻発する自然災害に迅速に対応し、耐久性や汎用性を向上されるため、改良されたのは(1)メンテナンス性の向上、(2)ワンタッチで行える組み立て性、そして(3)異常発生時に自動停止する「安全性」などです。

ロボQ IIで改良された部分

ロボQ IIで改良された部分

操縦席に座らせたまま点検を行ったり、建機のレバーにすぐに座らせられたりするのは、一刻を争う災害時にはとても貴重ですね。

フジタは災害協定を結んでいる協力会社の建機オペレーターを全国から募集し、7日間にわたる無人化施工の運転講習会も行いました。今後も定期的に講習会を行い、応急復旧に対応できる人材を積極的に育成していくとのことです。

無人化施工の運転講習会の様子

無人化施工の運転講習会の様子

ロボQ IIは今後もさらに進化していきそうです。同社では高精度な画像伝送システムのほか、操作系の

 

自律制御やAIの搭載

 

など、研究開発を進めていくとのことです。

雲仙普賢岳の復旧工事に始まった無人化施工技術は、もはや日本建設界の“お家芸”ともいえるほど、高度化されましたね。これからも世界をリードしていってほしいと願っています。

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