管理人のイエイリです。
BIMソフト「MicroStation」のベンダーであるベントレー・システムズは、毎年秋に「Year in Infrastructure」という国際会議を大々的に開催しています。
そのハイライトとなるのが、世界の建築・土木プロジェクトを対象にBIMの活用内容を競う「Be Inspired」というアワードの表彰式です。ドレスアップした紳士淑女が集う会場は、まるで“BIM界のアカデミー賞”会場といった雰囲気です。
前回の2016年は英国・ロンドンで開催され、日本から大林組と早稲田大学の合同チームが最終選考(ファイナリスト)に残りました。しかし、このほど発表されたBe Inspired 2017の最終選考には、
ナ、ナ、ナ、ナント、
日本陣営は落選
という残念な結果に終わりました。
日本のBIMプロジェクトのレベルは、かなり高くなっており、海外に比べても遜色がなくなっています。しかし、派手なプレゼンテーションを得意とする海外チームを相手に勝ち残るためには、書類選考の段階でも「オーバーアクション」なPRも必要なようですね。
今年の「Year in Infrastructure」は10月10日~12日、シンガポールで行われ、会場はあのマリーナ・ベイ・サンズホテルです。
せっかく、アジアで開催されるのに、残念だなと思っていたところ、意外なプロジェクトがノミネートされていました。それは「環境エンジニアリングにおけるBIMの進化」という部門に残っている「NJSエンジニア・インディア」という会社が応募した「ガンガ・アクションプランII」というプロジェクトです。
このプロジェクトは、日本の国際協力機構である
JICAの支援プロジェクト
なのです。
実はこのプロジェクトは、昨年も「水道ネットワークにおけるBIM の進化」という部門で最終選考に残っていましたが、残念ながら最優秀賞は逃しました。
今回はプロジェクトが進んだことで、別の部門での応募となったようです。落選したものの次の年にも別部門で再チャレンジするしぶとい姿勢も見習いたいですね。