管理人のイエイリです。
福井県敦賀市内でフジタが施工中の北陸新幹線車両基地工事現場内に、2019年2月28日~3月8日の間、白い箱が置かれました。
その箱が自動的に左右に開いたと思いきや、中に格納されていたのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
完全自動ドローン
だったのです。
すると、ドローンは自動的に離陸し、現場の巡回警備を始めました。(センシンロボティクスのプレスリリースはこちら)
今回の飛行は、センシンロボティクス(本社:東京都渋谷区)が開発した完全自動運用型ドローンシステム「SENSYN DRONE HUB(センシン ドローンハブ)」を、建設現場の安全確認や警備・監視に使えるかを検証する実証実験として、各機能の動作や精度の確認を行いました。
ドローンは、飛行ミッション予約機能によってあらかじめ設定された時刻になると、自動的に離陸しました。
そして事前に指定したルート通りに正確に飛行し、完全自動で精密な自動着陸を行いました。
“白い箱”はドローンの基地となるもので、縦1.89m×横1.77m×高さ0.8mで重量は149kg、IP54相当の防水・防じん性能を持ち、10万回の開閉テストに合格した頑丈な構造です。
基地の床面には電極が付いており、着陸するとドローンの足を通じて
自動的に充電
を行えるようになっています。
また、空撮した映像データは、通信回線によりリアルタイムに転送されるようになっています。
バッテリーやSDカードなどの交換の手間もいらないので、現場の警備が本当に楽になりますね。
今回の実験はオペレーターが目視できる範囲での飛行検証を行いましたが、近い将来、ドローンの目視外飛行に関する各種用件が緩和される見通しです。
今回、離陸から着陸までを、作業員が一切、介在することなくできたので、ドローンの無人運用に必要な機能を持っていることが確認できました。
センシンロボティクスでは、自動飛行で撮影したデータから鉄塔の3Dモデルを自動生成して、錆や腐食を自動的に検知するシステムや、太陽光発電パネルの異常部分をAI(人工知能)で自動検知するシステムなども開発・提供しています。
完全自動ドローンで現場をほぼリアルタイムにデジタル化できるようになると、現場のIoT(モノのインターネット)化は大きく前進しそうですね。