竹中工務店が現場を手軽にIoT化! 仮設電線を引くだけでWi-Fi網が完成
2020年6月11日

管理人のイエイリです。

タブレット端末やクラウドシステムなどを使った施工管理では、現場にWi-Fi網を設置してどこからでもネットに素早くアクセスしたいですよね。

これまでは、現場にハブやLANケーブルを配線し、さらにWi-Fiルーター、電源用の電線と様々な機器やケーブル類を設置することが必要でした。

こうしたWi-Fi化の手間をなくそうと、竹中工務店はカディンチェ(本社:東京都品川区)画期的なシステム「TSUNAGATE(ツナゲート)」を開発しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

仮設電力線を引くだけ

で、現場内のWi-Fi化も完了するというお手軽さなのです。(竹中工務店のプレスリリースはこちら

仮設分電盤内に電力線通信アダプター、Wi-Fiアクセスポイント、ノイズ対策用フィルターなどを内蔵した「TSUNAGATE BOX」(以下の写真、資料:竹中工務店)

「TSUNAGETE」のシステム構成図

そのポイントは「TSUNAGATE BOX」と呼ばれる仮設分電盤にあります。

この中に電力線通信(PLC)アダプターやWi-Fiアクセスポイント、ノイズ対策用フィルターなどが内蔵されているので、現場の作業用に電力を供給する仮設電力線につなぐだけで、Wi-Fi網も広がっていきます。

また仮設分電盤内には、パソコンも内蔵しているので、照明やデジタルサイネージ、センサー、360°パノラマカメラなどを制御する機能をインストールすることもできます。

さらに仮設分電盤からインターネット回線を通じて「TSUNAGETE CLOUD」というクラウドシステムにも接続し、遠隔地からでもWEBブラウザーから仮設分電盤を監視・制御することも可能です。

つまり、「TSUNAGATE BOX」を設置していくだけで、現場内の状況をデジタルデータとして取得したり、現場内の機器を遠隔操作したりできる「現場IoT(モノのインターネット)」が完成するわけですね。

面白い活用例としては、仮設分電盤をお互いに見通せる場所に設置して360°パノラマカメラを取り付け、その映像をクラウドに保存する「TUNAGATE VIEW」というステムがあります。

これを使うと、視点をストリートビューのように切り替えながら、

バーチャル現場巡回

もできるのです。

リアルタイムで現場を見られるのはもちろん、過去の日時を指定すると、「おとといの現場」も見て回れるのがいいですね。

「バーチャル現場巡回」のイメージ

「こんなに簡単に、現場をWi-Fi化できる竹中工務店は、なんてうらやましいんだ」と思った方もいらっしゃるでしょう。

でも、安心してください。このシステムは日建リース工業などからレンタルできるようになり、どの建築現場でも使えるように体制づくりを進めていくそうですよ。

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