管理人のイエイリです。
スマートフォンやタブレット端末を使って、現実の空間に家具などの3Dモデルや建物のBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)モデルなどを表示するAR(仮想現実)アプリがあります。
これまでの使い方は、部屋の中に家具などの3Dモデルを一つ置いてみて、大きさ感やデザインの調和などを検討するといったものでした。
このスマホによるARを一歩進化させたのが、エム・ソフト(本社:東京都台東区)がこのほど開発した設置シミュレーションARアプリ「Place3D」です。
これまでのスマホ版ARと違うのは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
複数の3DやBIMモデル
を現実空間に配置して確認できるところなのです。(エム・ソフトのプレスリリースはこちら)
使い方はあらかじめクラウド上に用意した3Dモデルを選び、スマホ上のAR空間に配置するだけです。
複数の3Dモデルを配置できるので、物と物との間隔や並べたときのボリューム感などがAR上で検討できます。工事現場などでは、現場内の通路で建機同士がすれ違えるかなども検討できそうですね。
また、最近のiPhoneやiPadには、カメラに写った人物を認識する「ピープルオクルージョン」という機能が付いていますので、これらの機種ではバーチャルな3Dモデルと現実空間上の人物を正確な位置関係で表示することもできます。
AR上に表示する3Dモデルのデータ形式は、「fbx形式」と「obj形式」に対応しており、3次元CADやBIMモデルの場合は自分でコンパートするか、エム・ソフトに依頼します。
もっと本格的に実物大、立体視で複数の3DモデルによるARシミュレーションを行ってみたい場合は、話題のARデバイス
Microsoft HoloLens
に対応したアプリも開発可能とのことです。
エム・ソフトでは、アプリをインストールすることなく、スマホなどのWEBブラウザー上でARシミュレーションが行える「WebAR」というシステムも開発しています。
スマホが広く普及したいま、現場での施工シミュレーションのほか、建物や土木構造物の建設計画を説明する住民説明会などでも、こうしたARを利用することで合意形成を早めることができそうですね。
その時間短縮効果を考えると、ARのコストパフォーマンスは相当高そうです。