BricsCADでBIM! 次世代の足場屋さん、タカミヤが干渉から数量、ARまで
2020年9月10日

管理人のイエイリです。

これまで現場でよく使わせてきた枠組み足場は、階高が170cmのものが多く、一般的な成人男性(平均身長:172cm)はかがまないとすぐにヘルメットが当たってしまいます。

そこで大阪市北区の足場レンタル会社、タカミヤは腰を曲げずに作業できる階高190cmの「次世代足場 Iqシステム」を2013年に開発、レンタルを開始したところ売り上げは年々増え、2020年3月期の販売実績は前年比31.3%も増加したそうです。

階高190cm、支柱感覚110cmですき間や段差がない次世代足場 Iqシステム(以下の写真、資料:タカミヤ)

同社はこの足場の設計にBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)を導入しており、数量計算などに使っています。

次世代足場「Iqシステム」の詳細なBIMモデル

BIMモデルから算出した数量表

では、BIMソフトとして使っているのは「きっとRevitだろう」「いやARCHICADかも」「ひょっとしてGLOOBEかな」と思った方もいるでしょう。残念ながら全部、不正解です。

タカミヤがこれらの足場モデリングなどに使っているのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

BricsCAD

なのです。(タカミヤのプレスリリースはこちら

BricsCADと言えば、図研アルファテックが展開するDWG互換CADの有力ソフトとして名をはせてきました。そのため、2次元CADという認識でいる人も多いのではないでしょうか。

しかし、2014年には「BricsCAD V15」にBIM機能が搭載されたのを皮切りに、少しずつ進化し、2019年10月に発売された「BricsCAD V20」ではパラメトリック階段、日影シミュレーション、さらには点群データの読み書きなどの新機能が追加されたのです。


BricsCADのBIM機能紹介(動画:図研アルファテック)

タカミヤはこのように名実ともに“ジェネリックBIMソフト”として進化したBricsCADを活用し、足場の3Dモデルから範囲を選択するだけで数量計算が行える「Takamiyaコマンド」を開発。BIMソフトに不慣れな事務職員でも数量算出が行えるようにしました。

また3Dでの仮設計画によって道路規制が必要となる俯角(ふかく)75度の作業による影響範囲を事前に把握したり、隣接する躯体との離隔や足場のすき間を事前に確認したりと、安全の可視化にも役立てています。

BricsCADで作成した足場のBIMモデル。既存構造物との干渉も計画段階で回避している

俯角75度の作業における影響範囲の検証

足場の階段部分や開口部分の検討イメージ

BIMモデル通りに組み上がったIqシステムなどの仮設材

同社は2019年秋からこのシステムを設計部門で導入しており、社内業務コストを10%削減したそうです。また、IqシステムとBIMを連携したサービスを2020年7月10日に開始しました。

このほかタカミヤのIqシステムについての取り組みとしては、

iPhoneとARで階高を体感

できるサービスも提供しています。(Web ARサービスの資料はこちら

(注) AR:拡張現実

iPhoneやiPadとARで「Iqシステム」の階高が体験できるWeb ARサービス

使用に当たってはアプリのインストールは必要なく、iPhoneやiPadのカメラ機能で上記のQRコードを読み込み、Web上のシステムが起動したらiPhoneなどを周囲の床や壁に向けて動かすだけです。

すると目の前に実物大のIqシステムの足場が表れます。

筆者のマンションベランダにARによってIqシステムを表示させた例。確かに歩きやすそうです

BricsCADをBIMソフトとして使い、足場のサイズをARで実感させるとは。さすがに次世代足場を展開するタカミヤさんですね。

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