管理人のイエイリです。
住友重機械工業はこのほど、鋼構造物用の高所作業ロボットの開発に成功しました。
球形の金属製車輪を2つずつ付けた台車を合体させたような形をしています。
これらの車輪の内側には、強力なマグネットが仕込んであり、
ナ、ナ、ナ、ナント、
鋼構造物にくっついて
自由自在に移動できるのです。(住友重機械工業のプレスリリースはこちら)
このマグネットは、車輪の内部で鋼構造物と接している方向に向くので、常にマグネットの磁力を最大限に生かすことができます。
また、本体がねじれるように変形するので、鋼板が凸凹や曲面、角であっても、4つの車輪がしっかりと構造物に吸い付き、垂直、背面など自由自在に移動できます。
一度、くっついてしまえば、こっちのものです。ロボットにバーナーや溶接機、位置決め機構などを搭載することで、
鋼板の切断や溶接
などの精密な作業がどこでも可能になります。
以前から船舶やプラント設備などの大型構造物の工場では、磁力で壁面に吸着する車輪型ロボットがよく使われてきました。しかし、主に平面上の走行に限定されていたため、使える場所が限られてきました。
そこでマグネット内蔵の車輪や、ねじれる本体という新たな開発により、ロボットの可動範囲を大幅に広げたのです。
今回の開発は、同社の「チャレンジ制度」に基づき、社員が自発的に応募した「重工製造現場向け作業ロボットの開発」によるものです。
このロボットには、鋼構造物の“足場レス施工”を実現するためのベースマシンとして、爆発的にヒットする可能性を感じた次第です。
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