管理人のイエイリです。
建設現場では、施工の証拠として工事写真を写真台帳にしていく作業が欠かせません。
あらかじめ写真に写し込む黒板をデータ化できる「電子小黒板」や、クラウドによる現場情報の共有が進みつつある今、この作業は効率化が進んでいるのでしょうか。
工事写真管理アプリ「蔵衛門」シリーズを展開するルクレ(本社:東京都港区)が建設会社50社を対象に行ったオンライン調査によると、今でも、
ナ、ナ、ナ、ナント、
78%の現場監督
が、たった1人で工事写真台帳の作成を行っていることが明らかになったのです。(ルクレのプレスリリースはこちら)
そこでルクレは、同社の工事写真管理アプリ「蔵衛門クラウド」に、工事写真台帳の作成作業を分業化するため「クラウド写真台帳」機能を追加し、2023年5月25日に公開しました。
これまで現場監督が1人で行ってきた黒板の作成や写真撮影、台帳作成、確認、納品といったワークフローを分割し、クラウド上で様々な人によって完全分業化できるようにしたのです。
これによって、写真台帳作りの様々な業務を、現場監督以外の事務職員や協力会社、新入社員などにクラウド上で分担してもらうことができます。
最近、注目が集まっている
「建設ディレクター」
さんに、手伝ってもらうこともできそうですね。(2023年1月12日付のサクセスストーリー参照)
実際、この機能を活用して、黒板データ作成と写真台帳整理の業務を分業化した冨士土木(本社:東京都府中市)では、現場監督たちの残業時間を3分の1削減することに成功したそうです。
建設業は2024年4月から、「働き方改革関連法」によって残業時間規制が厳しくなります。また、人手不足も年々、深刻になる一方です。
これまでのように「昼間は現場で施工管理、夜は事務所で写真整理」といったワークフローを見直し、施工管理スキルを持った現場監督のマンパワーを、正味の生産時間に集中させる戦略が求められています。
工事写真台帳に限らず、現場監督や施工管理者の仕事を今一度、分析して、ほかの人に任せられる仕事はどんどん“切り出し”ていくべき時ではないでしょうか。