管理人のイエイリです。
鹿島は複数の自動化建設機械を少ない人数で動かし、効率的に施工を行う自動化施工技術「A4CSEL(クワッドアクセル)」の開発を進めており、2015年から現場導入を行っています。
秋田県東成瀬村で施工中の成瀬ダム現場では、堤体材料の製造から運搬、締め固めまでの作業を合計14台の自動化したブルドーザーやダンプトラック、振動ローラーを3~4人で稼働させ「現場の工場化」を実現しました。(2023年10月17日の当ブログ参照)
このほど、自動化した振動ローラー2台が別の現場に登場しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
工業団地の造成工事
の締め固め作業を自動化しているのです。(鹿島のプレスリリースはこちら)
自動化振動ローラーが使われているのは、愛知県岡崎市内で鹿島・竹中土木・朝日工業JVが施工中の「岡崎市阿知和地区工業団地造成事業」の現場です。
名古屋市から南東に約35km離れた約63haの敷地に、工業団地やスマートインターチェンジとアクセス道路を整備しています。
造成工事はダムの堤体打設工事と異なり、毎日、作業エリアが変わり、盛り土の形や排水勾配など地形も複雑です。そこで従来の施工計画システムを改良し、複雑な形状に合わせて走行作業レーン割りができるようにしました。
さらに作業エリアの計画から施工までのデータが、スムーズに連携する仕組みを構築しました。
●計画から施工までのデータの流れ
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このほか、自動振動ローラーがそれぞれの位置を把握し、
2台が連携作業
を行うことで、安全で無駄のない施工を行えるようにしました。
この造成現場では、「施工、データ連携、施工管理のオートメーション化」という、国土交通省の「i-Construction 2.0」施策で目指す3つの目標をすべて実現しそうです。