鴻池組とイクシスが橋脚ブラスト作業をオートメーション化! 作業しながら無人昇降するロボットを開発
2024年12月17日

管理人のイエイリです。

人手不足がますます深刻化する建設業の現場を救うため、様々なロボットが開発されています。

鴻池組イクシス(本社:神奈川県川崎市)はこのほど、橋脚の耐震補強工事に先立って行われる表面処理作業を自動化する建設ロボットを開発し、2024年12月11日と12日に、同社岸和田機材センターで公開試験を行いました。

鴻池組岸和田機材センターで行われたロボットの公開試験(以下の写真、資料:鴻池組)

鴻池組岸和田機材センターで行われたロボットの公開試験(以下の写真、資料:鴻池組)

橋脚の幅全体にわたって敷設されたレールに沿って、「研掃ユニット」が水平移動しながら橋脚の表面を清掃し、粗面にしていくロボットです。

このロボットは表面処理をしながら、

ナ、ナ、ナ、ナント、

橋脚を無人で昇降

することができるのです。(鴻池組のプレスリリースはこちら

高い橋脚を無人で昇降しながらブラスト作業を行うイメージ

高い橋脚を無人で昇降しながらブラスト作業を行うイメージ

このロボットは表面処理を行う研掃ユニットと、橋脚を把持しながら昇降する昇降ユニットで構成されています。

研掃ユニットには従来の約2倍の能力を持つ大型のブラストガンが搭載されており、毎秒60~80mmの速度で水平移動しながら橋脚の表面に研磨剤を吹き付けて清掃し、粗面にしています。

研掃ユニットを2セット載せることで、二面を同時に処理することができます。

一方、昇降ユニットのフレームにはエアシリンダーが内蔵されており、これを伸縮させて4カ所に配置した車輪を橋脚に押し付けながら毎秒50~100mmの速度で昇降します。

ロボットは研掃ユニットと昇降ユニットで構成されている

ロボットは研掃ユニットと昇降ユニットで構成されている

万一、電源やエア圧が低下するなどの不測の事態が起こっても、

安全装置が作動する

ため、落下することはありません。

このロボットが誕生したことで、高所作業がなくなり、粉じんの飛散が防止できるほか、作業員数の省人化や品質の安定化といったメリットが生まれます。

土木構造物には同じ断面形状を持つものが多くありますので、断面全体を囲んで昇降するタイプのロボットは、活用範囲が広がりそうですね。

鴻池組で今後、このロボットをブラスト処理だけでなく、塗膜の除去や調査・点検、維持管理など様々な用途での活用を目指して開発を進めていくとのことです。

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