高圧洗浄中に配管3Dモデル作成、工事費の変動制も! 山形・弘栄ドリームワークスが挑む配管検査DX
2025年1月22日

管理人のイエイリです。

配管の高圧洗浄を行っているとき、配管内の汚れやつまりがどうなっているのかを見たくなりますね。

そんな願いをかなえてくれるのが、弘栄ドリームワークス(本社:山形市)が開発したパイプ検査ロボット「配管くん」シリーズです。

例えば、「配管くん」Ⅱ型Aタイプ は水を後方に噴射しながら配管内を進んでいく高圧洗浄ホースと、LED照明などを内蔵した広角170度カメラを一体化したものです。パソコン画面で配管の汚れや洗浄結果を見ながら、洗浄作業を進めていけるので洗い残しの心配がありません。

高圧洗浄ホースと、センサー内蔵カメラを一体化した「配管くん」Ⅱ型Aタイプ(以下の写真、資料:弘栄ドリームワークス)

高圧洗浄ホースと、センサー内蔵カメラを一体化した「配管くん」Ⅱ型Aタイプ(以下の写真、資料:弘栄ドリームワークス)

洗浄前(左)と洗浄後(右)の配管内の状態を作業中に確認できるので安心

洗浄前(左)と洗浄後(右)の配管内の状態を作業中に確認できるので安心

それだけではありません。カメラ内にはジャイロセンサーも内蔵されて、ホースには距離計測機が付いているため、洗浄中に、

ナ、ナ、ナ、ナント、

配管ルートを3Dモデル化

することもできるのです。

配管内を洗浄しながら作成された配管ルートの3Dモデル

配管内を洗浄しながら作成された配管ルートの3Dモデル

そのため、配管の腐食など異常な部分を発見すると、その位置がわかるので、補修作業などを行う際に便利です。

対象管径は40mm~75mmと、75mm~125mmの2タイプが用意されています。

このほか、配管くんシリーズには様々な機種が用意されています。

例えば、よりロボットらしい「配管くん」Ⅰ型は立命館大学と同社が共同開発したもので、世界で初めて管径100~150mmのT字管内部を自走して通過できるものです。

高性能カメラやジャイロセンサーを搭載し、走行しながら配管ルートを3Dモデル化できます。車輪駆動のため姿勢の変形や機体の回転によって上下左右の見たいところを映像で撮影できます。また、配管内の段差も5mm程度なら乗り越えて進むことができます。

配管内を自走できる「配管くん」Ⅰ型

配管内を自走できる「配管くん」Ⅰ型

曲管を通過中の様子

曲管を通過中の様子

「配管くん」Ⅱ型Bタイプはより簡単な構造で、広角170度カメラやジャイロセンサー、LED照明を内蔵した本体を、配管上流部から投入して水流によって前進しながら管内の撮影や配管ルートの3Dモデル化を行います。対象管径は75mm~125mmです。

配管内の水流で前進する「配管くん」Ⅱ型Bタイプ

配管内の水流で前進する「配管くん」Ⅱ型Bタイプ

大阪ガスと共同開発した「配管くん」Ⅲ型は、直径15mmのばねワイヤー内に小型カメラを仕込んだものです。これをガス管などに差し込んで、ハンドルでワイヤーまわしながら配管内の曲線部を通過させながら内部を撮影します。

ばねワイヤーの先端に小型カメラを仕込んだ「配管くん」Ⅲ型

ばねワイヤーの先端に小型カメラを仕込んだ「配管くん」Ⅲ型

ロボットの開発だけでなく、弘栄ドリームワークスは2024年11月27日に一般の人と設備会社をつなぐマッチングサービス「繋がるくん」も運用を開始しました。

一般の人々が水回りや空調機器などのお困りごとが発生したときに、自宅近くで対応してくれる設備会社をスマートフォンで簡単に探せるものです。

一般の人と設備会社をつなぐマッチングサービス「繋がるくん」のウェブサイト

一般の人と設備会社をつなぐマッチングサービス「繋がるくん」のウェブサイト

その特長は、設備会社の繁忙期や閑散期に応じて、

工事費が変動

することです。

工事会社の繁忙期や閑散期に応じて工事費が変動する

工事会社の繁忙期や閑散期に応じて工事費が変動する

まるで飛行機のチケットを買うような感覚なので、急ぎでない修理や補修は工事費が安い時期を選んで頼めます。一般の人も料金に納得できそうですね。

これらの配管検査ロボットやマッチングサービスは、なかなか使い勝手がよさそうです。山形発の「配管検査DX」は、 今後、全国にも広がっていきそうですね。

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