BIM活用率、施工が設計を逆転! “2024年問題”で施工段階での活用が3倍増に、BuildApp総研が調査
2025年5月26日

管理人のイエイリです。

2024年、建設業にもついに「時間外労働の上限規制」が本格導入されました。

この「建設業の2024年問題」によって、これまで残業ありきだった現場の働き方が大きく転換し、「時短できる現場」が求められる時代に突入したのです。

そんな中、BIMの活用方法も大きく変わってきたようです。

野原グループ(本社:東京都新宿区)のBuildApp総合研究所(所在地:東京都新宿区)が2025年3月に、全国の建設従事者1257人を対象に行った調査によると、施工段階でのBIM活用は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

前年調査の3倍に急増

したことが明らかになったのです。(野原グループのプレスリリースはこちら

2025年の調査では、施工でのBIM活用が前年と比べて約3倍に増加した(以下の資料:野原グループ)

2025年の調査では、施工でのBIM活用が前年と比べて約3倍に増加した(以下の資料:野原グループ)

全回答者のうち現場監督・所長(計322人)については、現場監督・所長の45.3%が「施工でBIMを活用している」と回答。これは前年の16.2%から約3倍という大幅な伸びです。この傾向は、回答者全体でも同様になっています。

また、これまでの様々な調査では、BIM活用は設計の方が施工よりも多いというのが常識でした。

ところが今回の調査では、施工フェーズでの活用割合(45.3%)が、設計フェーズでの活用割合(40.1%)を上回るという逆転現象も起こっていることにも注目です。

現場監督・所長のBIM活用は、施工フェーズが設計フェーズを逆転した

現場監督・所長のBIM活用は、施工フェーズが設計フェーズを逆転した

この傾向を裏付けるデータとして、現場監督・所長のBIMに対する期待が挙げられます。その1位は「省力化(業務の負担軽減・効率化)」(39.9%)。2位「完成イメージの明確化」(33.9%)、3位「施工段階での手戻りの減少」(29.0%)など、これらはすべて“時短”に直結する要素です。

これらの項目への期待は、全回答者の平均よりも現場監督・所長の方がいずれも高くなっています。

現場監督・所長のBIMに対する期待は“時短”に関するものが上位を占めた

現場監督・所長のBIMに対する期待は“時短”に関するものが上位を占めた

つまり、BIMに対して現場監督・所長は、

時短効果を期待

しているということが、データからもうかがえます。

このほか、建設DXの現状として、約7割の現場監督・所長がデジタル化に着手、約4割が効果を実感し始めているというのも大きな変化です。

現場監督・所長の7割はデジタル化に着手し、約4割がその効果を実感するまでになった

現場監督・所長の7割はデジタル化に着手し、約4割がその効果を実感するまでになった

2024年問題で揺れた1年で、BIMは単なる設計ツールではなく、現場での省力化・効率化を支える中核的な存在へと進化を始めたようです。

※詳しい調査結果は、「別紙_【現場監督・所長版】BIM活用、建設DXの現状と技術承継の実態調査(結果詳細) (調査元: BuildApp総合研究所) 」をご覧ください。

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