AIが図面を15分で工程表に! KENCOPAが「工程AIエージェント」をリリース
2026年3月30日

管理人のイエイリです。

建設会社では、受注してから最初の1カ月ほどの間に全体工程表をまとめる必要がありますが、大型工事では数週間から1~2カ月かかることもあります。

最近は、営業や積算の部署が概略工程表を作る場面も増えていますが、現場経験がない若手や中堅社員には荷が重い作業です。

またベテラン社員任せにして、専用ソフトやCAD、Excelで工程表を作っていると、会社独自の工程や歩掛の考え方がたまりにくいという問題もありました。

そんな“職人芸”に頼った工程表づくりも今、大きく変わろうとしています。

ナ、ナ、ナ、ナント、

設計図書から15分で

工程表を作ってくれるAIが登場したのです。(KENCOPAのプレスリリースはこちら

設計図書から作成した工程表の例(以下の資料:KENCOPA)

設計図書から作成した工程表の例(以下の資料:KENCOPA)

AIによる工程表作成の流れ

AIによる工程表作成の流れ

このアプリは、KENCOPA(本社:東京都渋谷区)が2026年3月26日に正式提供を始めた「Kencopa工程AIエージェント」です。設計図書を読み解いて工程表を生成する製品で、全体工程表が最短15分で作成可能とうたっています。

一般の生成AIに工程表の作り方を相談するのではなく、工程表づくりそのものの作業を引っ張ってくれるのが、この製品の面白いところですね。

使い方は意外と実務的で分かりやすいです。まず図面、仕様書、見積書などの設計図書をアップロードします。するとAIが工期、工種、住所、数量といった基本情報だけでなく、周辺環境や制約条件まで整理していきます。

まずは図面や仕様書、見積もり調書などの設計図書をアップロード

まずは図面や仕様書、見積もり調書などの設計図書をアップロード

するとAIが現場の基本情報や周囲の環境、制約条件などを整理してくれる

するとAIが現場の基本情報や周囲の環境、制約条件などを整理してくれる

担当者はAIエージェントが聞いてくる「施工休みの期間はありますか?」「どの歩掛データを使いますか?」といった質問に答えて前提条件を詰めていくと、AIが過去の類似工事を提案します。

その中から近い案件を選ぶと、施工計画や現場情報、天気情報などを踏まえて工程表のたたき台を生成してくれるのです。

その後は、アプリ上で月間・週間工程表を作ったり、複数人で同時編集したり、実績線の入力、出来高曲線の表示、図形や画像の挿入、PDFやExcel出力まで行えます。

不足している情報はAIが聞いてくる。それに答えると参考になりそうな類似工事をピックアップ

不足している情報はAIが聞いてくる。それに答えると参考になりそうな類似工事をピックアップ

生成された工程表はアプリ上で編集し、Excelに出力するなど直感的に活用できる

生成された工程表はアプリ上で編集し、Excelに出力するなど直感的に活用できる

AIへのチャット指示で工程線をまとめてずらしたり、作業を分割したりできるのも実務的です。建築、土木、プラント、設備まで幅広く対応可能としています。

これは工程表づくりの初心者にとっては、ありがたいアプリですね。それだけでなく、ベテランがこのアプリで工程表を作ると、その知恵を

社内で共有して活用

できるのもポイントです。

「Kencopa工程AIエージェント」は、工程表を早く作るだけではなく、日々の利用を通じて、設計図書や工程、歩掛、工事データが会社独自の知識としてたまりやすくなるのです。

これまで、ベテランの暗黙知を共有するには、インタビューや聞き取りで形式知化する手間がかかることが多くありましたが、ベテランがこのアプリで普通に仕事をする過程で、どんな条件を整理し、どんな類似工事を参照し、どう調整したかという仕事の痕跡がノウハウとして残りやすくなるからです。

これは技術継承のやり方を変える可能性があります。ベテランの知恵をAIで共有しやすくなれば、若手育成や業務の平準化も進みそうです。「一人の頭は一つしかない」というこれまでの常識を打ち破り、会社の知的生産力を底上げするという、建設業の知的生産を変える挑戦が、いよいよ始まりました。

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