管理人のイエイリです。
構造システムグループの建築ピボットが発売している建築設計・製図CADの「DRA-CAD」は、構造設計者を中心に根強い人気を誇っています。
その歴史は長く、2012年2月13日には、
ナ、ナ、ナ、ナント、
発売25周年
を迎えたのです。
25周年を伝えるDRA-CADのオフィシャルサイト(資料:建築ピボット) |
2月13日生まれの有名人には、実業家の渋沢栄一やファッションデザイナーのエマニュエル・ウンガロ、俳優のフランキー堺、歌手の南こうせつ、ウッチャンナンチャンの南原清隆、そしてプロレスラーのグレート草津など、バラエティー豊かな逸材がそろっています。
DRA-CADもこうした著名人と同様に、日本の建築実務に密着したシブく、多彩な機能で多くのユーザーに愛されてきました。海外ベンダーの攻勢にも負けず、激動の四半世紀を生き抜いてきた日本製ソフトを、心から祝福したいと思います。
建築ピボットでは、「DRA-CAD25周年コンテスト」を開催することになりました。DRA-CADの面白い使い方や仕事の効率を上げる工夫、魅力的なプレゼンテーション、機能を向上させるために自作プログラムなど、ユーザー自慢の使い方を競うものです。
例えば、「数量拾いが行える図面」や「図面を読み取り見積書を作る手法」、「図面の不整合をチェックする方法」、「複雑な構造物を構造解析した事例」、「スマートフォンを活用した事例」など、実務に即したユニークなアイデアであれば、何でも歓迎のようです。
最優秀賞1点には賞状と賞金25万円、佳作3点には賞状と賞金5万円が授与されます。応募受付は4月1日~5月31日です。ユーザーなら、それぞれ実務のために工夫したものが何かしらあると思いますので、この機会にどんどん応募してみてはいかがでしょうか。詳しくは25周年コンテストのページをご覧ください。
実は、私もこの25年の間に、DRA-CADにかかわる仕事をしたことがあります。それは、ちょうど折り返し点ころの2000年5月に日経BP社が出版した「スイスイおぼえるDRA-CAD for Windows Ver.3」という本の編集を担当したことです。
「スイスイおぼえるDRA-CAD」の表紙(左)と奥付(右)。有力BIMベンダーの名前も見られます(写真:家入龍太) |
当時の最新版である「DRA-CAD for Windows Ver.3」を対象に、2階建て住宅の図面を描くプロセスを解説した堂々360ページにも及ぶ本でした。
このバージョンから、DRA-CADは3次元版となり、本の後半からは、
住宅の3Dモデリング
や、レンダリングをDRA-CADを操作しながらマスターするという内容でした。
現在のBIMソフトは、壁に窓枠を配置すれば自動的に壁がくりぬかれるようになっていますが、当時はあらかじめ壁に穴を開けておき、そこにサッシやドアの部品を配置するというものでした。今となっては懐かしい思い出です。
皆さんは、DRA-CADに関する思い出は何かお持ちでしょうか? DRA-CADという名前を聞いて、自分の建築人生における様々なシーンを思い浮かべた人もきっと多いのではないかと思います。
BIM時代になっても多くの人々に使われ続けているDRA-CADが、これからもますます日本の建築業界のニーズを取り入れて進化していくことを願う次第です。