管理人のイエイリです。
昨年の暮れに、「発注者がBIMを義務づけ!物流倉庫が建築のワークフローを変える」という記事を当コーナーでご紹介しました。物流施設の運営会社が、日本で建設する大型物流施設の設計条件に、BIMソフトの使用を義務づけたという話題です。
発注者やゼネコン、サブコンなどがサーバー上でBIMモデルを共有しながら設計・施工を進めていく際に、スムーズな協業促進支援を行う「BIMコンサルタント」の役割を果たしているのが建物調査・診断会社のプロパティ・リスク・ソリューションです。
プロパティ・リスク・ソリューション代表取締役の土手英俊さんは、3月16日に東京・箱崎で開催された「OPEN BIM cafe」(主催:シェルパ)で公演し、BIMで成功するための実践的なノウハウを惜しげもなく公開しました。
スクリーンに映し出された演題は「公開! BIM推進に向けて、口説きのテクニック」というもの。BIMをプロジェクトでうまく活用し、望む方向に展開していくためには、
ナ、ナ、ナ、ナント、
「ビューティー」の起用
が欠かせないというものだったのです。
スクリーンに映し出された衝撃的なタイトル(写真:家入龍太。以下、同じ) |
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公演する土手さん(左)。会場に集まった約20人の参加者は熱心に聞いています(右) |
ビューティー(Beauty)とは、(1)ちょっとカワイくて、(2)気立てがよくて、(3)ITのスキルがある人、という意味です。
BIMが導入されたとはいえ、建設プロジェクト関係者はまだまだ男社会で動いています。そこに、「ビューティー」を投入することで、様々ないい結果が生まれるそうです。
例えば、日ごろ会話さえしにくいエリート発注者のホンネが分からない、角が立ちそうな話をうまく解決しなければならない、といったピンチの場でも、「ビューティー」のコミュニケーション力を借りることでスムーズに問題が解決できるのだそうです。
また、BIM関連のコンサルティング業務などを受注するときには、「ビューティー」によるプレゼンテーションが大きな力を発揮するそうです。これは日本だけでなく、アメリカや中国でも同様に通用する
"国際ビジネスモデル"
なのだそうです。
BIMの運営というとつい、技術や教育訓練、組織といった視点で語られることがほとんどで、「ビューティー」がもたらす重要な効果には気がつきませんでした。皆さんのBIMプロジェクトは、まさか男子ばかりで進めているということはないでしょうね。
OPEN BIM cafeでの講演後に行われた「パワーディスカッション」では、土手さんの周りには「ビューティーな参加者」たちの輪が出来上がっていたことは言うまでもありません。
当日は、ダイキン工業の北原順次さんも「C-CADECにおける設備関連のBIMへの対応」というテーマで講演しました。こちらの話題につきましても、後日、あらためて紹介したいと思います。ご期待ください!
ダイキン工業の北原淳二さんによる「C-CADECにおける設備関連のBIMへの対応」 |