管理人のイエイリです。
道路や河川などの土木工事では、設計通りの高さや勾配で地盤を掘削するため、丁張(ちょうはり)を設置したり、測量機で高さを確認したりしながら作業を進めます。
ところがこの方法、現場ではなかなか大変です。丁張を設置する手間もかかりますし、重機の近くで作業員が高さを確認する必要もあります。オペレーターの経験や勘に頼る部分もあり、作業の効率や安全面の課題として長年言われてきました。
かといって、本格的な「3Dマシンガイダンス」システムは、専用モニターやGNSS機器などを備えた重機専用システムが多く、導入コストの面から主に大規模工事で使われるケースが中心でした。
もう少し手軽にICT施工を導入できないものか――そんな現場の声に応えて、建設システム(本社:静岡県富士市。以下、KENTEM)が小回りの効くICT施工アプリ「快測ナビ」を使ったシステムを開発しました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
スマホで重機ガイダンス
が行えるシステムなのです。(KENTEMのプレスリリースはこちら)
このシステムは「快測ナビ Adv Plus」というもので、油圧ショベルの掘削をスマートフォンでガイドするという、なかなか割り切った発想です。
バックホーには日本精機(本社:新潟県長岡市)のマシンガイダンスシステム「Holfee 3D」の角度センサーと、マイゾックス(本社:愛知県長久手市)の自動追尾用3Dプリズム「KIRA640」を取り付け、バケット先端の位置を計算します。
油圧ショベルのブーム、アーム、バケットには角度センサーを取り付けます。これらのセンサーは電池駆動で無線接続のため、配線の手間もいりません。センサーの情報からバケット先端の位置をリアルタイムで計算し、スマホに表示します。
スマホには3D施工データと現在のバケット位置が重ねて表示されるため、オペレーターは設計面との差を確認しながら「あとどれだけ掘ればよいのか」をリアルタイムに把握しながら掘削を進めることができます。
このシステムが面白いのは、土木技術者が普段見慣れている道路などの縦断図や横断図など、
路線図でICT施工
が行えることです。
道路や河川の設計は、測点に沿った縦断図や横断図で管理されることが多く、路線を基準にした施工は現場の感覚にも合っていますね。
「快測ナビ」はもともと、GNSS測量や写真管理などをスマートフォンで行うICT施工アプリとして広く使われています。
今回の「快測ナビ Adv Plus」では、このアプリに重機施工支援機能が加わったことで、現場では測量から施工データ確認、そして重機施工までを、同じスマホ環境で扱えるようになります。
これまでICT施工と縁が薄かった小規模な現場でも、導入のハードルを下げるツールとして、「快測ナビ Adv Plus」の今後の展開に期待したいところです。





















