バケットの動きを“3D化”して生産性倍増! アクティオのチルトローテーターが「省人化建設機械」に正式認定
2025年7月14日

管理人のイエイリです。

2024年に国土交通省が公表した「i-Construction 2.0」では、今後、予想されている人手不足対策のため、2040年度までに建設現場の生産性を1.5倍に上げ、少なくとも3割の省人化を実現することを目標に掲げています。

そこで最近、注目されているのが建設現場で広く使われているバックホーのバケットの自由度を高める「チルトローテーター」という機器です。

チルトローテーターを搭載したバックホー(左)とチルトローテーター部(右)(以下の写真、資料:アクティオ)

チルトローテーターを搭載したバックホー(左)とチルトローテーター部(右)(以下の写真、資料:アクティオ)

バケットに傾きと旋回機能をプラスするチルトローテーターの機能

バケットに傾きと旋回機能をプラスするチルトローテーターの機能

チルトローテーターとは、バックホーのアームとバケットの間に取り付けるアタッチメントで、これまで「開く/閉じる」だけだったバケットに傾き(チルト)や旋回(ローテート)という2つの動きを加えるものです。

その効果は大きく、こまめに移動しながら行っていた法面仕上げは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

1箇所で旋回

しながら、広範囲を一度で施工できるようになるのです。(アクティオのプレスリリースはこちら)。

法面仕上げの例。従来のバックホーはオレンジ色の部分しか施工できなかったが、チルトローテーター付きのバックホーは緑色の部分まで仕上げが可能になる

法面仕上げの例。従来のバックホーはオレンジ色の部分しか施工できなかったが、チルトローテーター付きのバックホーは緑色の部分まで仕上げが可能になる

チルトローテーターの効果は、法面仕上げを広範囲に施工できるだけではありません。

バックホーが傾斜地にいても、バケットを常に仕上げ面と平行に保てるため、整地作業が不要なことも、生産性が向上します。

急傾斜地ではバケットと車体の距離が近すぎて施工できない場合も、チルトローテーターによって斜め前の斜面の掘削が行えます。

また、作業スペースが狭い建築工事の基礎掘削や、道路の側溝の掘削など、様々な場面でバックホーによる効率的な施工を可能にします。

施工面との距離が保てない急傾斜地でも、効率よく掘削できる

施工面との距離が保てない急傾斜地でも、効率よく掘削できる

作業スペースが狭い建築の基礎工事も定点から掘削可能

作業スペースが狭い建築の基礎工事も定点から掘削可能

人力掘削を行っていた道路の側溝もバックホーで掘削できる

人力掘削を行っていた道路の側溝もバックホーで掘削できる

そして、チルトローテーターの複雑な動作を「3Dマシンコントロール」システムによって、3D設計データ通りに掘削・成形が行えるのです。

建設機械レンタルの大手、アクティオ(本社:東京都中央区)はコベルコ建機製のチルトローテーターを保有しており、国土交通省の新技術情報提供システム(NETIS)に登録されています。(登録番号:KT-190045-VE

そしてこのほど同省の「ICT建設機械等認定制度」の新区分である

「省人化建設機械」

にも正式認定され、省人化3割を目指す建機として認められたことを発表しました。

●従来のバックホーとの省人化、省エネ比較

名称 従来施工(未搭載機) チルトローテーター搭載機による施工 削減量
運転手(人) 20 15 5
軽油(L) 1,920 1,200 720
工程(日) 29 22 7
6,000m³あたり

国交省の資料によると、0.09m3のチルトローテーター付きバックホーで、集水ますと埋設配管の小規模工事を行った例では、稼働時間がほぼ半減したということも報告されています。

建設現場で広く使われているバックホーは、既に完成されたものとばかり思っていましたが、バケットの動きに傾きと旋回という2つの自由度を追加し、動きを“3次元化”することで大幅な生産性向上や省人化が実現できるとは意外でした。

小規模な工事ほど効果があるようなので、これから急速に普及していきそうですね。

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