管理人のイエイリです。
河川堤防や道路法面、太陽光発電所、造成地の工事ヤードなどでは、草刈り作業が欠かせません。
特に夏場は炎天下での重労働になりますし、傾斜地や不整地では転倒などの危険があり、飛び石による事故のリスクもあるため実は見た目以上にハードな作業です。
遠隔操作の草刈り機もありますが、河川堤防などに対応できる大型のものはオペレーターの運転が欠かせませんでした。
そんな現場の草刈り担当者に朗報です。
マゼックス(大阪府東大阪市)が開発したスマート草刈機「タウラス80E」がRTK-GNSSに対応し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
センチメートル級精度
で自動走行できるようになったのです。(マゼックスのプレスリリースはこちら)
高精度の自動運転は、NTTドコモ(東京都千代田区)の「docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス」と連携し、RTK方式のGNSS測位を利用することで実現しました。Network-RTK方式なので、自前で基地局を設置する必要はありません。
RTKは、GNSSの補正情報を使って位置精度をセンチメートル級まで高める測位技術です。建設業では盛土や切土などのICT施工で、油圧ショベルのバケットを高精度で制御するのに使われてきました。
それが草刈り機の自動運転にも入ってきたというわけです。 なかなか面白い展開ですね。
スマート草刈機「タウラス80E」は、クローラーで走行する遠隔操作型の草刈り機です。オペレーターは安全な場所からリモコンで操作しながら草刈り作業を行えます。
ここにGNSS受信機を搭載し、「docomo IoT高精度GNSS位置情報サービス」を利用すると、RTKによる高精度測位が可能になります。機体は自分の位置をセンチメートル単位で把握しながら走行できるので、あらかじめ設定した作業エリアに沿って草刈りを進めることができます。
同じ取り組みは、スマート農薬散布機「アリエス300N」にも対応しています。こちらは農地などで農薬を散布するロボットですが、RTK測位を使うことで散布ルートを正確にたどることができ、作業の重複やムラを減らすことができます。
草刈り作業では、太陽光パネルの支柱やフェンス、柵などの周囲が悩みのタネです。
草刈り機は接触を避けるため、少し余裕を持った距離で作業することが多く、その結果、障害物の周囲にはどうしても刈り残しが出てしまいます。最後は人が刈払機を持って「仕上げ」をするという現場も多いでしょう。
ところがRTKによるセンチメートル級の測位精度があれば、太陽光パネルやフェンスの
ギリギリの位置まで
機械で刈ることが可能になるわけです。
そうなれば、人が仕上げで刈る場所も減り、作業効率はかなり上がりそうですね。
RTKといえば、これまでは測量機器やICT施工の技術というイメージが強かったと思います。しかし今回のように作業機械に組み込まれると、RTKは「測量の道具」ではなく、「機械の位置センサー」として活躍するようになります。
そうなれば、現場内で狭い場所をクリアしながら行われる資材運搬やパトロールなど、人力で行われてきた業務も少しずつロボット化が進んでいき、現場の景色も少しずつ変わっていきそうです。




















