管理人のイエイリです。
BIM関連企業と言えば、BIM用CADソフトのベンダーや設計・解析用ソフトベンダー、そしてBIMを活用する設計事務所や建設会社が頭に浮かびます。
ところが、日ごろは表に出てこないけど、実はBIMのソリューションを活用し、新しいシステムや技術を開発している隠れたBIM関連企業もあります。
その一例が、大阪市北区に本社を置く応用技術です。先日、同社を突撃し、現在、開発中のシステムも含めて、最新情報を偵察してきました。
その幅の広さは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
BIMから情報化施工まで
住宅、建築、設備、土木をまたいだ内容だったのです!
応用技術の各技術者がシステムをプレゼン(左)。偵察に訪れた私を出迎えてくれた同社技術陣。右端が前原夏樹代表取締役社長(写真:家入龍太) |
では、その一部をご紹介しましょう。まずは土木構造物の3次元モデル化技術です。BIM用構造設計CAD「Revit Structure2011」をカスタマイズし、自動配筋システムの実現に向けてさらなる機能拡充を計画しています。
Revit Structure2011をカスタマイズして、自動配筋システムの実現を目指した開発を行っている(資料:応用技術。以下同じ) |
続いてBIMらしいのは、プレハブメーカー向けに開発した「邸別自動設計、積算システム」です。戸建て住宅の部材の自動配置や積算を3次元で立体的に行うものです。
邸別自動設計、積算システムの流れ |
そして、ユニークなのは流体解析用のフリーソフト「OpenFOAM」を使った風環境や温熱解析、空調、有害物質の移流拡散などの受託解析業務です。
業務で作成したモデルデータは、
そのまま顧客に納品
してくれるのです。
ちょっとした設計条件の変更などは、顧客側で再計算できるので、ありがたいサービスですね。
フリーの流体解析ソフト「OpenFOAM」による受託解析業務 |
このほか、WEBブラウザ上でJAVAスクリプトによって動く「WebレイアウトCAD」やAutoCADのエンジンを使った「邸別構造計算、チェックシステム」、そしてオープンソースのGISを使ったWebGIS「MapAid+」の開発など、BIMや3D、クラウド、GISなど旬なテーマの開発に取り組んでいます。
恥ずかしながら、応用技術さんはケンプラッツのイエイリ建設ITラボで「太陽光パネル見積システム」の記事を書いたときに、初めて知りました。今後、建設ITの動向の中で注目していきたい企業です。
WEBブラウザ上でJAVAスクリプトによって動く「WebレイアウトCAD」 |
邸別構造計算、チェックシステム |
オープンソースのGISを使ったWebGIS「MapAid+」 |