ICタグで入力ラクラク!飛島建設のコンクリート打設管理システム
2011年8月12日

管理人のイエイリです。

コンクリートの打設作業は、コンクリートプラントでの練り混ぜから、ミキサー車による輸送、そして現場での受け入れ検査、打設、養生を適切な時間と方法で行わなければいけません。

そして、重要なことはこれらの情報をしっかりと記録しておかないといけないことです。そこで飛島建設は、記録作業の効率化のため、新しいコンクリート施工情報管理システムを開発しました。

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

ICタグを使って入力を楽

 

にしたものなのです。

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「ICタグによるコンクリート施工情報管理システム」に使われる機器(写真:飛島建設。以下同じ)

ICタグによるコンクリート施工情報管理システム」というもので、その名のとおり、コンクリートプラントからの出荷時や、現場での入荷時、そして打設時の各段階で時間や温度、試験内容、打設個所などの情報をICタグ(RFID)で一元管理するものです。

飛島建設は2009年に携帯電話を使って各段階の情報をサーバーに入力して施工管理を行う「ICTコンクリート打設管理システム」を開発し、現場で使っていますが、携帯電話からの入力が必要でした。今回のシステムは、入力作業を大幅に省力化し、施工・品質情報をICタグとデータベースに確実に保存することを狙ったものです。

そのICタグは、完成後も情報を追記して維持管理作業やトレーサビリティーなどに活用することができます。

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これまでの携帯電話によるICTコンクリート打設管理システム(上)に比べて、新開発の「ICタグによるコンクリート施工情報管理システム」(下)は、入力の手間が省力化され、維持管理にも活用できるのが特徴だ

さて、ICタグといっても多くの種類があります。工事現場では重機や仮設材などの金属が多く、雨にさらされることもあります。一般的なICタグは3~9m離れても認識できますが、金属や水の影響を受けると0~2mと、認識距離は極端に低下します。

現場の悪条件下でも所定の読み書き機能を発揮できるICタグを選ぶため、飛島建設では7種類のICタグを金属、コンクリート、水入りペットボトル、プラスチックに張り付けて実験し、

 

ICタグの“成績表”

 

を作ったのです。

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実験に使ったICタグ(左)と実験方法

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実験風景(左)とICタグの“成績表”

この結果を見ると、張り付けるものの材質によって、適切なICタグの種類が選べるとともに、性能の限界もよく分かりますね。こんなデータは初めて見ました。建設業ならではの実験と言えるかもしれませんね。

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