管理人のイエイリです。
立体の建物を設計する建築家も、最初のデザインは紙の上にざざっと書いたスケッチで、意匠設計の基本となるコンセプトやラインを表します。
その後、紙に書かれたスケッチから立体へと変換する過程で、イメージが変わったり、そもそも立体化が難しいスケッチだったりすることがあります。
スケッチと3Dの橋渡しを、実にスムーズに行える「CATIA Natural Sketch」というソフトが11月23日、ダッソー・システムズから発表され、話題になっています。
ナ、ナ、ナ、ナント、
スケッチと3Dを同じ画面
で行ったり来たりして3Dモデルの形をデザインしていくソフトなのです。
まずは、タブレットのように画面上に手描きで外形線を描いていきます。ある程度、形が決まったらアウトラインや中心線を書き込むと、あーら不思議、スケッチからポンと3Dモデルが現れるのです。
YouTubeにこのソフトの紹介ビデオが投稿されていましたので、その一部をご紹介します。
まずは画面上にフリーハンドでスケッチしていく(写真:YouTubeの動画より。以下、同じ) |
外形線や中心線を定義するとポンと3Dモデルが現れる |
3Dモデル上にスケッチしながら、デザインを調整できる |
CATIAというと、自動車や機械業界で広く使われており、数万点からなる飛行機を丸ごと1機分、3次元で設計できるほどのパワフルさが特徴です。
お堅いエンジニアリング系のソフトというイメージですが、手描きから3Dモデルを作れるソフトがラインナップに加わったことで、より身近に感じますね。
ダッソー・システムズは、「CATIA Natural Sketch」を3Dスケッチからデザインを具現化させ、生産設計につないでいくための戦略的ツールとして位置づけており、「CATIA for Creative Designersソリューション」が完成したとしています。
このソフトで作成したデータは、
ナ、ナ、ナ、ナント、
CATIAのデータそのもの
とのことです。
Youtubeで公開中の動画(動画:3dsCATIA) |
「CATIA」を建築向けにカスタマイズした「Digital Project」というソフトがあり、ニューヨークの世界貿易センターの跡地開発や、北京オリンピックの「鳥の巣」などの設計に使われています。
「CATIA Natural Sketch」と「Digital Project」を組み合わせて使うことにより、かなり意匠性や自由度の高い建物が設計できそうですね。
ちなみに、気になるお値段など詳しいことはまだ発表されていないようです。