タイヤ内に加速度センサー!路面凍結をリアルタイムに可視化
2011年12月5日

管理人のイエイリです。

これから本格的な冬を迎えるにあたり、雪国では積雪による道路の状態が気になります。特に夜間や雪が降っているときは、路面が凍結しているのか、シャーベットになっているのかは、運転席からはなかなか分かりません。

そこでブリヂストンは、クルマを運転しているときに路面状態の急激な変化をリアルタイムに“可視化”する技術を開発。実用化に向けた取り組みネクスコ・エンジニアリング北海道と共同で開始しました。

路面情報を判定するデータとして目を付けたのは、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

タイヤトレッドの振動波形

 

なのです。

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路面状態判定技術の概要(資料:ブリヂストン。以下同じ)

タイヤの内側に加速度センサーと無線モジュールを取り付け、走行中の加速度波形を車載解析装置に送信します。その電源を供給するため、タイヤ内には小型の電磁式発電機も装着されています。

加速度波形はリアルタイムに解析し、路面の状態を「凍結」から「圧雪」、「積雪」、「シャーベット」、そして「潤湿」、「半湿」、「乾燥」まで、7つの区分に細かく判定。車内のディスプレーを等してドライバーに伝達します。

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走行中の路面状態は車内のディスプレーでドライバーに伝達される

両社の取り組みは、冬の道路管理業務を効率化することを目的としています。降雪地域の高速道路を定期的に点検・管理する雪氷巡回車にこの装置を搭載し、夜間など視界の悪い状況でも、走りながら路面状態を的確に把握すできるようになりました。

この路面情報を道路管理事務所も共有することで、従来よりもさらに効率的、効果的な除雪や凍結防止剤の散布などの作業が可能となります。

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氷雪巡回車と高速道路管理事務所との情報共有でスピーディーな除雪や凍結防止剤の散布が可能になる

走行中、路面と唯一接しているのはタイヤです。その情報を利用するため、ブリヂストンでは「CAIS(カイズ:Contact Area Information Sensing)」というコンセプトを考案し、商標登録もしています。

ブリヂストンは路面状態判定精度をさらに向上させ、判定システムの耐久性や信頼性の評価を行い、判定装置の製品化を急ぐ方針です。

将来は高速道路だけでなく、一般道路にも適用範囲を広げて、普及が考えられる

 

車両間通信で路面情報共有

 

など、一般乗用車向けシステムについても実用化を目指す予定です。

雪道を走っているとき、前のクルマから「路面が凍っているよ」とか「シャーベットになっているので気をつけて」とかの情報が送られてくると、安心ですね。

雪道での運転の安全性を高めるためにも、ぜひ、早期の実用化をお願いしたいです。

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