管理人のイエイリです。
都心のオフィスビル建設で、設備会社14社によるBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)コラボレーションを行ったり、早稲田大学の校舎の施工計画にBIMを活用したりと、最近、竹中工務店の施工段階におけるBIMが注目を集めています。
今度はさらに大規模なプロジェクトのニュースが飛び込んできました。
ナ、ナ、ナ、ナント、
シンガポールの超高層
オフィスビルの施工に、BIMを活用することになったのです。
このビルはシンガポールのビジネス中心地区ラッフルズプレイスに建設される高さ245m、40階建ての「Market Street Tower(仮)」です。
外装緑化や「クールボイド」と呼ばれる吹き抜けによる自然換気や、「ダブルスキン」による熱効率向上など、多数の環境配慮技術を導入して高い環境性能を実現することで、シンガポールで最高峰の省エネ指標「Green Mark Platinum」の取得を目指します。
高さ245m、40階建ての「Market Street Tower(仮)」の完成予想パース図(資料:竹中工務店) |
建設予定地の地盤はシンガポール特有の「マリン・クレイ」で、地下には地下鉄が縦横走っているため、施工には高い技術力が求められます。
高い意匠性と最高峰の環境性能を実現するため、BIMを活用することになりました。竹中工務店の受注金額は約250億円、契約工期は2012年1月1日~2014年8月23日の約32カ月となります。
お施主さんは、地元の最大手デベロッパーであるCapitaLandと三菱地所が設立した特定目的会社 (Market Street Office Trustee Pte Ltd)です。
なお、このビルの設計・監理は、
伊東豊雄建築設計事務所
とRSP Architectが担当します。
■建築概要
建築主 | Market Street Office Trustee Pte Ltd |
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建築地 | 146 Market Street, Singapore |
建築面積/延床面積 | 5478㎡/92385㎡ |
建物用途 | オフィス |
構造/階層 | RC造(一部SRC造) 地下梁S造/地上40階(高さ245m)、地下3階 |
設計・監理 |
伊東豊雄建築設計事務所 RSP Architects (実施設計:竹中工務店) |
施工 | 竹中工務店 |
工期予定 | 2012年1月~2014年8月 |
著名建築家の設計事務所と、BIMによる施工管理にたけたゼネコンのコラボレーションで海外プロジェクトが行われるのは、画期的ですね。
これからも、BIMによる海外プロジェクトがどんどん実現していくことを祈りたいと思います。