管理人のイエイリです。
建築ではBIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の普及が進み、土木ではこれからCIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)が普及しようとしています。
BIMやCIMの中心的ツールとなる3次元CADソフトは外国製がほとんどというなか、関西大学総合情報学部の田中成典教授らは4年前の2008年に建設業を対象とした3次元CADエンジンの研究開発をスタートしました。
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関西大学総合情報学部の田中成典教授(写真:家入龍太) |
「関西大学カイザー・プロジェクト」とよばれる開発チームには関西大学のほか、三菱電機、富士電機、フォーラムエイト、建設システム、江守商事、アイサンテクノロジー、建設技術研究所、日本工営、関西総合情報研究所という民間企業9社が参加し、4年間に30回以上の会議を開いて議論を重ねてきました。
ISOに準拠したパラメトリックモデリングを採用し、「調査報告書」、「概略設計書」、「基本設計書」、「詳細設計書」の4つの仕様書をまとめてきました。
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「関西大学カイザー・プロジェクト」の会議の様子(写真・資料:以下、関西大学 田中成典教授) |
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4年間にわたる研究で取りまとめられた報告書や設計書の数々 |
苦節4年にわたる研究開発の結果、
ナ、ナ、ナ、ナント、
時間軸を考慮した
汎用3次元CADエンジンが、堂々完成したのです。
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建設業界向けに開発された汎用3次元CADエンジンの構成 |
この汎用エンジンは3次元CADの心臓部となるもので、このエンジンを利用することで、国内のCADベンダーはコストをかけずに様々な3次元CADソフトを開発できます。
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汎用3次元CADエンジンを使った各種アプリケーション開発のイメージ |
いったい、どんな3次元CADエンジンなのか、ぜひ、プロトタイプソフトの画面を見てみたいと思った私は、田中教授に画面の画像を送ってくれるようにお願いしました。
しかし、その詳細については、
12月18日の最終報告会
で明らかにするので、「それまではお楽しみに!」とのことでした。
この最終報告会は、JR東京駅日本橋口に隣接する関西大学東京センターで、2012年12月18日(火)の13時30分~17時30分に開かれます。
関西大学の楠見晴重学長のほか、ブリティッシュコロンビア大学のトーマス・フローズ教授や国土交通省国土技術政策総合研究所 情報基盤研究室の重高浩一室長の特別講演に続き、この汎用3次元CADエンジンの開発について詳細な講演とデモンストレーションが行われます。
参加は無料ですのでご興味のある方は、プログラムの詳細や参加申し込みはここにアクセスしてください。