管理人のイエイリです。
BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)の3次元モデルデータを、iPadなどの携帯端末で使うためのデータ形式として、ラティス・テクノロジーが開発した「XVL形式」は、超軽量の3Dフォーマットとして定評があります。
このほど、ラティス・テクノロジーはXVL形式に対応したiPad/iPhone用建築3Dビューワーアプリを開発し、
ナ、ナ、ナ、ナント、
福井コンピュータアーキテクト
に技術ライセンスを供与したのです。そして福井コンピュータアーキテクトは10月26日にこのアプリを「ieKuru(いえくる)」として無償配布を始めました。
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iPad/iPhone用3Dビューワーアプリ「ieKuru」(写真:ラティス・テクノロジー) |
ラティス・テクノロジーではこれまでも製造業向けにiPad/iPhone用の3Dビューワー「iXVL Player」を開発。無償配布を行ってきました。
一方、建築分野でもXVL形式は福井コンピュータアーキテクトの建材データサイト「VirtualHouse.NET」や建築用3次元CAD「ARCHITREND Z」やBIMソフト「GLOOBE」などで採用されています。そこで両社はiXVL形式を建築分野で活用するための開発を行ってきました。
私も早速、iPhoneにダウンロードして使ってみました。これまでBIMのプレゼンテーションに使われてきたiXVL Playerと違うのは、
ウオークスルー機能
が付いていることです。
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メニューバーにある足跡のマーク(赤い丸印)を押す(左)と、「ウオークスルー」用の矢印ボタンが現れる(右)(写真:家入龍太。以下同じ) |
このボタンを押すと、画面に前後左右の矢印ボタンが現れ、前進や後進、向きを左右に変えながら感覚的に建物の内外を動き回って見ることができます。
iXVL Playerでも2本の指を使って拡大や縮小をしながら、建物の中に入ったり出たりすることができましたが、少し慣れが必要でした。その点、ieKuruに搭載されたウオークスルー機能は、初心者でも簡単に使えます。
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前進方向の矢印ボタンを押すと、だんだん家に近づいていく(左)。さらに壁を突き抜けると室内が見える(右)。直感的な操作だ |
さらにieKuruはクラウドとも連携しており、福井コンピュータアーキテクトのクラウドサービス「ARCHI Box」にアップロードされた3Dモデルデータを閲覧することができます。
工務店や住宅メーカーの営業マンは、クラウドから施主の好みに合った住宅をダウンロードしてプレゼンテーションしたり、施主自身も自分の家のモデルをiPadなどで確認できるようになったわけです。XVL形式も建築分野でますます存在感を増してきましたね。
なお、ieKuruを利用するためには、「ARCHITREND ZVer.8」、「VirtualHouse Ver.12」以降で出力されたXVLファイルが必要となります。