管理人のイエイリです。
5月7日の当ブログで、栃木県佐野市の三陽建設が、フリーの3Dデザインソフト「Trimble SketchUp」で、砂防堰堤の3Dモデルを作成し、施工管理に使ったという記事を掲載したところ、通常の3倍くらいのアクセスをいただきました。
その後、同社がSketchUpを使い始めるまでの“試行プロジェクト”が明らかになりました。
メガソフトの住宅デザインソフト「3Dマイホームデザイナー」で、
ナ、ナ、ナ、ナント、
道路設計にチャレンジ
していたのです。
「3Dマイホームデザイナー」で作った橋梁取り付け部の3Dモデル(写真・資料:三陽建設。以下同じ) |
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2009年に完成した現場の写真 |
道路下を横断する通路の3Dモデル(左)と完成写真(右) |
どうですか。見事な出来栄えでしょう。構造物がどのようにできあがるかを説明するための、「設計の可視化」の効果を発揮しています。これも、CIM(コンストラクション・インフォメーション・モデリング)の一環と言えるのではないでしょうか。
まさか、住宅のプレゼンソフトが道路の3Dモデリングに役立つとは、発想が見事ですね。
これは2009年の作品です。地方の小さな建設会社でも、CIMを先取りする取り組みを行っていたことは注目に値します。
このほか、別の案件では、
ナ、ナ、ナ、ナント、
フォトモンタージュも
3Dマイホームデザイナーを使って作成したのです。
3Dマイホームデザイナーで作った組み立て歩道の3Dモデル |
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現場写真と合成したフォトモンタージュ |
同社代表取締役の鬼木征和さんは「組み立て歩道の入札前に、現場のイメージを確認したくて作ってみました」と説明しています。
ただ、同社はその後、3DマイホームデザイナーからSketchUpに使用ソフトを切り替えました。その理由は、縮尺や細かい構造物の位置がずれることがあり、その調整が大変だったからだそうです。
しかし、現場のイメージや施工要領図をメモ代わりにサクッと作るのには使えそうですね。これまで2次元しか経験したことのない設計者や技術者の皆さん、本格的な3次元CADを導入する前に、3DマイホームデザイナーやSketchUpなどの手軽なソフトで3Dの肩慣らしをしてみてはいかがでしょうか。