工具箱にタブレット!スカンスカが現場のBIM活用術をYouTubeで公開
2014年4月4日

管理人のイエイリです。

スウェーデンに本社を置く世界最大級の建設会社、スカンスカはBIM(ビルデング・インフォメーション・モデリング)の先進的な活用でも有名です。

同社がフィンランドのヘルシンキで分譲するアパートを施工中ですが、その現場でのBIMやタブレット端末の活用法を動画投稿サイト、YouTubeで公開しています。

スカンスカの現場でのタブレット活用を紹介する動画(資料:YouTubeより。以下同じ)

スカンスカの現場でのタブレット活用を紹介する動画(資料:YouTubeより。以下同じ)

3分46秒ほどの動画を見て驚いたのは、現場で使うタブレット端末が

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

測量技師の工具箱

 

に入っており、やおら取り出して現場に置いて図面をチェックするシーンだったのです。

工具箱からタブレット端末を取り出すシーン

工具箱からタブレット端末を取り出すシーン

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タブレットには図面が入っている

タブレットを現場の床に置いて部材の設置状況を確認

タブレットを現場の床に置いて部材の設置状況を確認

タブレットには現場で使う図面が入っています。スカンスカの測量技師、セッポ・ツオミ(Seppo Tuomi)さんは「現場が大規模になっても、かさばる図面の束を持ち歩かなくてもよいので助かる」と語っています。

また、現場監督のトミ・ラパライネン(Tommi Lappalainen)さんは、生コン打設の時、iPadに入れた図面上で打設エリアをトレースし、床面積をその場で計算しています。また、タブレットモデルによって下水管や排水溝などの位置などを参照しているそうです。

この現場では、すべての施工管理者と基礎、内装、構造などの現場監督がiPadなどのタブレット端末を使っています。

iPadの図面上で生コン打設エリアをトレースし、面積計算を行っている様子

iPadの図面上で生コン打設エリアをトレースし、面積計算を行っている様子

現場ではタブレット端末でBIMモデルを持ち歩き、いろいろな角度からチェック

現場ではタブレット端末でBIMモデルを持ち歩き、いろいろな角度からチェック

傷のあるサッシの写真を撮影し、メールで送信

傷のあるサッシの写真を撮影し、メールで送信

現場事務所ではBIMモデルを使って干渉部分のチェックやクレーンの可動範囲の確認などを行っています。

現場所長のアリ・ビルキ(Ari Virkki)さんは「会議や作業説明、搬入計画など、ほとんどすべての作業にBIMモデルを使うことで、より短時間に効果的に様々なことができるようになりました」と説明します。

BIMモデルを使った会議

BIMモデルを使った会議

クレーンの可動範囲の確認。青と黄色の円筒形の部分が吊り上げられる範囲

クレーンの可動範囲の確認。青と黄色の円筒形の部分が吊り上げられる範囲

以前は、テーブルの上に何枚もの図面を並べて施工管理を行っていましたが、情報が間違っているリスクも多かったそうです。

それが今では

 

1つのBIMモデル

 

ですべての情報を管理しているので、情報を探す労力が減ったとのことです。

現場で使われているタブレット端末も、iPadから“タフ”なタイプまで、業務に応じて使い分けています。

現場でのBIMやタブレット端末の活用を検討している方は、この動画を見るとイメージがよくわかりますよ。

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