Rhinocerosも活用!点群データから外装パネルを作成する米国企業
2014年6月30日

管理人のイエイリです。

6月26日~28日、米国・シカゴで開催されたAIA2014(アメリカ建築家協会全米大会)では、BIM(ビルディング・インフォメーション・モデリング)によるものづくりの話題が目立ちました。

展示会場のBIMコーナーから離れた一角にあったフェアフィールド・メタル社(FAIRFIELD METAL LLC)のブースには、なぜかFAROの小型3Dレーザースキャナーが置いてありました。

いったい、3Dレーザースキャナーが何の役目を果たしているのかと聞いてみると、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

外装材の製作

 

に使っているというのです。

フェアフィールド・メタル社のブースには3Dレーザースキャナーが置かれていた(写真:特記以外は家入龍太)

フェアフィールド・メタル社のブースには3Dレーザースキャナーが置かれていた(写真:特記以外は家入龍太)

まず、外装工事を行う建物の周囲数カ所から、3Dレーザースキャナーで計測し、点群データを取得します。

現場に3Dレーザースキャナーを設置し、計測する(写真:FAIRFIELD METAL LLC)

現場に3Dレーザースキャナーを設置し、計測する(写真:FAIRFIELD METAL LLC)

複数の点群データをつなぐためのターゲット(赤丸内)(写真:FAIRFIELD METAL LLC)

複数の点群データをつなぐためのターゲット(赤丸内)(写真:FAIRFIELD METAL LLC)

その点群データを、3Dモデリングソフト「Rhinoceros」に読み込み、外装材の外形や取り付け金具、目地などを設計し、展開図を作成します。

Rhinocerosに取り込まれた点群データ上で外装材の外形や目地、取り付け金具などを設計

Rhinocerosに取り込まれた点群データ上で外装材の外形や目地、取り付け金具などを設計

作成されたパネル割り

作成されたパネル割り

その展開図データを、CNC(コンピューター数値制御)の

 

ルーター

 

に送って部材を切り出したり、溝を掘ったりします。

そして折り曲げ加工をして完成というわけです。

CNCルーターによる部材の切断(写真:FAIRFIELD METAL LLC)

CNCルーターによる部材の切断(写真:FAIRFIELD METAL LLC)

こうして、点群データを基に切り出した外装材は、現場でピッタリと合います。現場合わせしなくてもすっきりと納まるのは、まさに“情物一致”のおかげですね。

フェアフィールド・メタル社のブース

フェアフィールド・メタル社のブース

(訂正)
初出時に「レーザーカッター」で切断すると表現していましたが、「CNCルーター」の誤りでした訂正します。(2014年7月7日22時47分)

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