まるで巨大3Dプリンター!オープンソースの精密農業マシン「FarmBot」
2014年6月9日

管理人のイエイリです。

最近、実物の家を造形できる巨大3Dプリンターが米国や中国、スロベニアに登場し話題となっています。

一方、農業の分野でも、同様に実際の農作業が全自動で行えるマシンが開発されつつあります。

その一例がローリー・アロンソン(Rory Landon Aronson)氏が開発中の「FarmBot」というオープンソースの精密農業用マシンです。

その外観は、

ナ、ナ、ナ、ナント、

 

巨大3Dプリンターそっくり

 

なのです。

ローリー・アロンソン氏が開発中の「FarmBot」(資料:特記以外はThe FarmBot Foundation)

ローリー・アロンソン氏が開発中の「FarmBot」(資料:特記以外はThe FarmBot Foundation)

FarmBotの構造。3次元的に動くツールマウントの先に様々な農作業を行うツールが取り付けられている

FarmBotの構造。3次元的に動くツールマウントの先に様々な農作業を行うツールが取り付けられている

門形クレーンのようにXY方向に動く本体に、Z方向に動くツールマウントを取り付けたもので、その先には様々な農作業を行うためのツールが取り付けられています。

パソコン上で、これから作ろうとする農作物のアイコンを選んでドラッグ・アンド・ドロップし、エリアを指定すると「農場設計図」が完成。

この図に基づいて、種まきや水やり、施肥などを正確に行います。センサーを使って土中の水分量分布などを把握し、管理することもできます。

ドラッグ・アンド・ドロップで作る「農場設計図」

ドラッグ・アンド・ドロップで作る「農場設計図」

センサーを使って土中の水分量分布なども正確に把握できる

センサーを使って土中の水分量分布なども正確に把握できる

また、システムが作物の植え付け位置を正確に記憶しているので、その位置以外に生えた雑草などを

 

自動的に引っこ抜く

 

ことも、可能になるとのことです。

実験機と思われるマシン

実験機と思われるマシン

このマシンの制御には、簡単にセンサー付きの制御回路を備えたマイコンボードを作れる「Arduino(アルディーノ)」や「Raspberry Pi」などを使います。

マイコンボード「Arduino」の例(写真:家入龍太)

マイコンボード「Arduino」の例(写真:家入龍太)

気になるお値段ですが、FarmBotのホワイトペーパーによると幅1.5m×長さ3m×高さ0.5mのサイズの場合、ステップモーターやアルミ材、Arduinoなどを含む材料費の概略コストは1301ドルとのことです。

アロンソン氏は、FarmBotのウェブサイト上で、このマシンを誰でも自由に作れるようにするため、多く人々が開発に参加してくれることを呼びかけています。

FarmBotと同じように、建設現場でも1フロアまるごと自動的に墨出しをしたり、アンカーを打設したりしてくれるマシンが作れるかもしれませんね。

FarmBotの開発者、ローリー・アロンソン氏(写真:YouTubeより)

FarmBotの開発者、ローリー・アロンソン氏(写真:YouTubeより)

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