管理人のイエイリです。
コンクリート構造物のチェックには、これまでは専門家が小さなハンマーなどで表面をたたき、その音で「浮き」や「空洞」の位置を判断し、記録するという手間ひまのかかる作業が必要でした。
東芝がこのほど開発したコンクリート探傷システムは、この作業を大幅に効率化しました。
というのも、コンクリートの表面をたたく方法として、
ナ、ナ、ナ、ナント、
指向性スピーカーの音
を使っているからなのです。
装置にはレーザー計測器も搭載されており、音でたたかれたコンクリート表面の振動速度を計測します。
そのデータを東芝独自の解析技術を使って、コンクリート表面の浮きや空洞などの位置を把握し、モニター画面上に“可視化”する仕組みです。
習熟した検査員が不要なので、機器さえあれば誰でもコンクリートの検査を行えます。
このシステムは、音響技術を使っているので、
5m以上離れた地点
から検査することが可能です。そのため、足場や高所作業車などがいりません。
コンクリートの欠陥を面的に検査する方法として、赤外線カメラも使われていますが、音響を使ったこのシステムは、太陽光が当たらないトンネル内部などでも使えるので便利ですね。
東芝グループでは老朽インフラの検査機器事業に力を入れており、「3D画像再構成・変化検出システム」や「溶接部探傷ロボット」などの開発も進めているとのことです。
なお、「コンクリート音響探傷システム」は本年度中の実用化を目指しており、7月22日から東京ビッグサイトで開催される「インフラ検査・維持管理点2015」で展示されるそうですよ。
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